開催済み 研究成果報告会・セミナー

2009年3月9日
知的財産セミナー 特許庁委託 平成20年度特別研究員 研究成果報告会

(財)知的財産研究所では、特許庁から委託を受けた産業財産権研究推進事業の一環として、産業財産権分野を専門とする若手研究者を研究員として1年間採用し、今後の産業財産権分野の政策の立案の基礎に資するテーマについて研究する機会を提供することにより、我が国の将来を担う産業財産権分野の研究者の育成を図る研究者育成事業を実施しております。

今回、5名の研究員の1年間の研究成果の発表及び参加者の方々との意見交換を行う場を設けるために、研究成果報告会を開催いたしますので、ご案内申し上げます。

日 時 平成21年3月9日(月) 10:00-16:30 (9:30受付開始)
会 場 (財)都道府県会館 101大会議室
東京都千代田区平河町2-6-3 Tel:03-5212-9162
東京メトロ 有楽町線・半蔵門線 永田町駅5番出口から地下鉄連絡通路を経て徒歩約1分
東京メトロ 南北線 永田町駅9番B出口から地下鉄連絡通路を経て徒歩約1分
東京メトロ 丸の内線・銀座線 赤坂見附駅D出口から徒歩約5分
参加費 無料
定 員 130名 (先着順)
プログラム

報告概要・報告者紹介はこちら

9:30 受付開始
10:00-10:05 開会・主催者あいさつ
10:05-11:00 『M&Aと企業のイノベーション活動-合併が企業の出願・審査請求行動に与える 影響-』
山内 勇 特別研究員
11:00-11:55 『外国特許権侵害訴訟における国際裁判管轄と特許無効の抗弁』
岩本 学 特別研究員
11:55-13:30 休憩
13:30-14:25 『ソフトウェア特許の経済分析』
新井 泰弘 特別研究員
14:25-15:20 『ライセンス方式が技術の市場価値に与える影響』
猪野 弘明 特別研究員
15:20-15:35 休憩
15:35-16:30 『パテントプールの競争制限効果に関する基礎的研究』
山田 誠治 特別研究員
16:30 閉会

※各報告は、発表40分、質疑応答10分、指導官講評5分の予定です。

申込締切 平成21年3月6日(金) ただし、定員になり次第受付を締め切り、以降のお申込みはキャンセル待ちとさせていただきます。
申込方法 受付終了いたしました。
問合せ先 (財)知的財産研究所 岩井(いわい)
〒102-0083 東京都千代田区麹町3-4 トラスティ麹町ビル3階

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『M&Aと企業のイノベーション活動-合併が企業の出願・審査請求行動に与える影響-』
山内 勇 特別研究員
【報告概要】

我が国では90年代後半以降、M&A(合併・買収)が急激に増加してきている。本研究は合併に焦点を当て、それが企業の技術開発力や技術利用能力にどのような影響を与えているかを統計的に明らかにする。特に、合併が企業の研究開発活動や特許出願・審査請求行動に与える影響について、財務データ及び特許データを用いた実証的な分析を行う。

企業の研究開発活動や特許活動は、産業、企業規模、需要動向など様々な要因によって影響を受けており、合併前後の単純な比較では純粋な合併の効果を測ることはできない。本研究では、こうした様々な要因の与える影響を取り除き、合併が持つ純粋な効果を抽出する。さらに、合併する企業間の技術特性(各技術分野への出願分布)の違いによって、合併の効果にどの程度違いが生じるかという問題等についても考察を加える。

【報告者紹介】

一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程

当研究所前研究員

平成20年4月より当研究所特別研究員

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『外国特許権侵害訴訟における国際裁判管轄と特許無効の抗弁』
岩本 学 特別研究員
【報告概要】

外国特許権に基づく侵害訴訟が提起された場合でも、裁判所は外国特許権であるという理由をもってこの訴えを却下することはない。しかし外国で付与された特許の有効性自体を問題とする訴訟については、当該特許が付与された国の裁判所に排他的に管轄を認めるのが妥当とされる。それでは、侵害訴訟において外国特許権に対し「抗弁」として無効主張がされた場合、我が国裁判所はこの訴訟を審理できるのであろうか。これが本研究の主題である。

我が国ではこの問題に関する裁判例も乏しく先行研究も少ない。一方で、欧州司法裁判所は2006年7月13日にこの問題について注目すべき判決を下し、欧州内に大きな議論を呼んでいる。

本報告は我が国の現状を踏まえ、上記欧州の議論を素材として、外国特許無効の抗弁につきその是非を含めた我が国での対応について解釈論あるいは立法論を提示することをその目的とする。

【報告者紹介】

東北大学大学院法学研究科博士後期課程

平成20年4月より当研究所特別研究員

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『ソフトウェア特許の経済分析』
新井 泰弘 特別研究員
【報告概要】

本研究においては、既存の研究では考慮されてこなかった著作権と特許権の経済学的差異に着目し、両知的財産権によって守られる『ソフトウェア』の知的財産権保護について考察する。特許権が「アイデア」を保護する権利であることから、ソフトウェアに対して特許権を適用することで「生産者同士の革新的なアイデアの模倣」も「最終消費者によるソフトのコピー」も防げる一方、著作権は「表現」を保護しているため、特許権を適用しない場合は「生産者同士の革新的なアイデアの模倣」が防げない点に着目し、特許権と著作権、どちらでソフトウェアを保護するのが社会厚生上望ましいか分析を行った。

この研究は、ソフトウェア特許の有効性、という意味だけでなく、経済学上、特許権と著作権をモデル上で区別し、より現実的な観点から知的財産権保護を考える、という意味でも重要なものであると考える。

【報告者紹介】

一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程

平成20年4月より当研究所特別研究員

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『ライセンス方式が技術の市場価値に与える影響』
猪野 弘明 特別研究員
【報告概要】

技術開発の価値は特許制度に影響される。この特許のライセンス方法としてよく使用されるのは、ロイヤルティ方式(生産量に応じた特許使用料支払い方式)と固定料金方式(生産量とは無関係な支払い方式)である。Kamien & Tauman (1986) (以下KT)は、ロイヤルティ方式と固定料金方式を比較し、固定料金方式のほうが技術革新者に多くの利益をもたらすことをゲーム理論的に示した。この結果は、多くの特許においてロイヤルティ方式も採用されている現実に対し、経済理論上のパラドクスであり、従ってKTのモデルを基準点として、どのような経済的要因を組み込めばその結果が覆せるかを明らかにするこ とが重要となっている。本研究では、様々な経済要因が両ライセンス方式に与える影響をサーベイするとともに、KTのモデルでは扱えなかったより広範な技術を経済モデルに導入することで、上記KTの結果が限定的なものであることを明らかにする。

【報告者紹介】

東京大学大学院経済学研究科修了、博士(経済学)

前東京大学社会科学研究所(学術振興会特別研究員)

平成20年4月より当研究所特別研究員

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『パテントプールの競争制限効果に関する基礎的研究』
 山田 誠治 特別研究員
【報告概要】

本報告では、複数の特許権利者が所有する特許を持ち寄り、それを必要とする企業にライセンスをするパテントプールについて取り扱う。近年、技術革新の著しい分野では、技術の高度化・細分化が進み、企業は自社の所有する特許権だけでは新製品開発を実施できない状況に直面している。新製品開発を行うためには、数多くの特許権利者とライセンス交渉しなければならないため、その関連コストが企業にとって大きな負担となっている。そこで、解決する手段としてパテントプールが注目されている。その一方で、パテントプールは複数の特許権利者が所有する特許権を一括管理するため、カルテルとして競争制限効果をもたらすことが危惧されている。本報告では、経済理論モデルを使って、パテントプールが潜在的に競争制限効果を持っているか否かについて検討を行う。また、各種特許データを用いて、パテントプールが企業の研究開発活動に影響を与えたか否かを検討する。

【報告者紹介】

神戸大学大学院経済学研究科博士後期課程

平成20年4月より当研究所特別研究員

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