開催済み 研究成果報告会・セミナー

2010年11月15日
知的財産セミナー 特許庁委託 平成22年度特別研究員 中間報告会の御案内

(財)知的財産研究所では、特許庁から委託を受けた産業財産権研究推進事業の一環として、産業財産権分野を専門とする若手研究者を特別研究員として1年間採用し、今後の産業財産権分野の政策の立案の基礎に資するテーマについて研究する機会を提供することにより、我が国の将来を担う産業財産権分野の研究者の育成を図る研究者育成事業を実施しております。

今回、研究期間の中間において、5名の研究員のこれまでの研究成果の発表及び参加者の方々との意見交換を行う場を設けるために、次のとおり、中間報告会を開催いたしますので、御案内申し上げます。

日 時 平成22年11月15日(月)13:00-18:00(12:30受付開始)
会 場 (財)知的財産研究所 会議室
東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階
          東京メトロ東西線 竹橋駅(3b出口)より徒歩3分
          東京メトロ半蔵門線、都営新宿線・三田線 神保町駅(A9出口)より徒歩3分
参加費 無料
定 員 各報告ごと60名 (先着順)
プログラム

>>報告概要・報告者紹介

12:30 受付開始
13:00 開会・主催者あいさつ
13:05-14:00 『知的財産紛争仲裁の利用における課題とその克服』
小川 和茂 特別研究員
14:00-14:55 『異なる産業財産権による多面的保護に関する相乗効果の経済分析』
土橋 俊寛 特別研究員
14:55-15:05 休憩
15:05-16:00 『オープンソース・ソフトウェア・ライセンスにおけるソフトウェア特許と商標の扱いに関する研究』
八田 真行 特別研究員 特別研究員
16:00-16:55 『日本・インド間における知的財産制度の運用における相違点に関する研究』
樋口 壮人 特別研究員
16:55-17:05 休憩
17:05-18:00 『特許権侵害訴訟のパネルデータ分析
—知財高裁法施行による侵害認定の変化に関する定量的分析—』

柚木 孝裕 特別研究員
18:00 閉会

※各報告は、発表40分、質疑応答10分、指導官講評5分の予定です。

申込方法 受付終了いたしました。
申込締切り 平成21年11月12日(金)
※各報告ごとに定員に達し次第受付を締め切り、以降のお申込みはキャンセル待ちとさせていただきます。
問い合わせ先 (財)知的財産研究所 岩井(いわい)
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階
Tel:03-5281-5672;   Fax:03-5281-5676;

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『知的財産紛争仲裁の利用における課題とその克服』
小川 和茂 特別研究員
【報告概要】

この研究の目的は、産業財産権に関する紛争の解決手続として仲裁を利用することが当事者にとってより魅力的なものと映り、その利用件数が増加するような要件を探求することにある。あわせて、産業財産権紛争解決制度に対してどのようなニーズが存在し、あるいは産業財産権紛争の解決に携わる関係者(代理人、仲裁人、仲裁機関など)にどのような能力が求められるのかについて明らかにすることも目的としている。中間報告では、これまでに提示されてきた仲裁利用促進策とその問題点を明らかにし、産業財産権紛争仲裁を始めとして、国際商事仲裁、投資仲裁、及びスポーツ仲裁などの様々な分野における仲裁利用の現状とその特徴、各仲裁機関の規則の比較・分析及び仲裁機関に対するヒアリング等の成果に基づいた仲裁手続の迅速性・効率性の向上のための方策について報告の上、検討を行う。

【報告者紹介】

立教大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、上智大学法科大学院助手、立教大学法学部助手、同助教、学習院大学法科大学院科研費研究員を経て、平成22年4月より当研究所特別研究員

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『異なる産業財産権による多面的保護に関する相乗効果の経済分析』
土橋 俊寛 特別研究員
【報告概要】

商標権によって、企業は、製品の質や機能に関する情報を消費者に伝達できる。他方で、製品の特許表示も、製品情報を消費者に伝達する役割を果たすことがあり、企業は「品質のシグナル」として特許権を活用できるかもしれない。この研究では、一つの製品が異なる産業財産権(商標権と特許権)によって多面的に保護されている状況を考察する。そして、産業財産権に備わっている品質のシグナルとしての機能に着目し、異なる産業財産権による多面的保護が企業の収益に与える影響を経済学的に分析する。多面的保護の効果は、商標権によって確立された企業のブランド力、個々の特許が製品の質や機能に貢献する程度の違い、そして産業の違いによって異なると考えられる。この研究では、多面的保護を効果的に活用するための条件を明らかにし、多面的保護の活用に関して提言することを目的とする。

【報告者紹介】

一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了 博士(経済学)、平成22年4月より当研究所特別研究員

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『オープンソース・ソフトウェア・ライセンスにおけるソフトウェア特許と商標の扱いに関する研究』
八田 真行 特別研究員
【報告概要】

Linux を始めとしたオープンソース・ソフトウェアは、オープンソース・ソフトウェア・ライセンスの下で自由に利用や改変、再配布が可能とされ、日本でも浸透しつつある。ソフトウェア・ライセンスは基本的には著作権を根拠としたものだが、近年ではライセンスに特許報復条項や商標に関する条項を盛り込み、著作権をてことして著作権以外の産業財産権にもコントロールを及ぼそうという動きが活発になってきた。加えて最近では、従来ソフトウェア特許自体を忌避する傾向が強かったオープンソース・コミュニティにおいても、オープンソース向けのパテント・プールの形成や「オープンな」パテント・ライセンスの模索など、戦略的に特許を活用することによって自由な開発をより明確に保障しようとする動きも出てきている。そこでこの研究では、まずオープンソース・ソフトウェア・ライセンスごとに異なる特許や商標に関する条項の要求内容を精査して比較するとともに、オープンソースにおける非著作権の扱いや様々なプラクティスに関して総合的に整理を行い、それがソフトウェア開発プロジェクトのガバナンスや開発者のインセンティヴにどのような影響を与え得るのかを検討している。中間報告では、欧州における様々な立場の専門家への聞き取りも踏まえて、米国、日本、欧州における差異を常に念頭に置いた発表を行う予定である。

【報告者紹介】

東京大学大学院経済学研究科博士課程満期退学、平成22年4月より当研究所特別研究員

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『日本・インド間における知的財産制度の運用における相違点に関する研究』
樋口 壮人 特別研究員
【報告概要】

日本・インド間の技術移転において、日本は国際的な連携を強化することが求められている。そのためには、日本企業から現地企業への技術移転、日本の大学と現地の大学との共同研究、産学官連携等を推進していく上で問題となる知的財産制度における課題を抽出することが必要となる。また当事者の考え方の違いを含めた文化的な側面からの検討が重要といえる。知的財産権の取り扱いは、制度面での比較研究だけでは十分とはいえず、文化的背景から考察が必要である。そこで経営学の領域における国際的な文化比較の研究として、Hofstedeの研究を取り上げる。さらに、国際競争力の研究では、The World Competitiveness Yearbookを用い、技術移転に関して文化的視点から分析する。日本・インド間における分析により、知的財産制度の運用面における課題やその解決策を提示することが研究の内容である。

【報告者紹介】

東京工業大学大学院イノベーションマネジメント研究科博士後期課程在学、平成22年4月より当研究所特別研究員

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『特許権侵害訴訟のパネルデータ分析 
—知財高裁法施行による侵害認定の変化に関する定量的分析—』
 柚木 孝裕 特別研究員
【報告概要】

この研究の目的は、特許権を侵害訴訟によって法的権利の保証を行うことに対する経済学的メカニズムを明らかにすることである。この研究では、日本で公開情報が入手可能である、終局判決を迎えた特許権侵害訴訟に該当する特許を研究対象とする。分析期間は現行特許法第36条5項(昭和62年改正法律27号第36条4項)及び6項(同第36条5項)、同第37条改正がなされた1988年から2009年迄の22年間である。当該期間でIIPパテントデータベース及び終局判決全文を用いてデータセットを構築し、計量経済分析を行う。具体的な推定モデルは、非説明変数に関して、特許侵害認定を1、不認定を0、とする離散選択モデルのプロビットモデルを採用。説明変数は「特許権請求項数」「前方引用件数」「後方引用件数」「特許権経過日数」「訴訟印紙費用」を採用。中間報告では、分析データに関する説明と、単純なモデル設定に対する推定結果を提示する。

【報告者紹介】

京都大学大学院経済学研究科博士後期課程在学、前日本学術振興会特別研究員DC(研究従事機関:京都大学経営管理研究部)、平成22年4月より当研究所特別研究員

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