開催済み 研究成果報告会・セミナー

2011年3月17日
知的財産セミナー 特許庁委託 平成22年度特別研究員 研究成果報告会の御案内

(財)知的財産研究所では、特許庁から委託を受けた産業財産権研究推進事業の一環として、産業財産権分野を専門とする若手研究者を特別研究員として1年間採用し、今後の産業財産権分野の政策の立案の基礎に資するテーマについて研究する機会を提供することにより、我が国の将来を担う産業財産権分野の研究者の育成を図る研究者育成事業を実施しております。

昨年11月15日に中間報告会を開催し、参加者の方々から貴重なアドバイスをいただきました。今回、研究員のその後の研究成果も含め1年間の研究成果の発表及び参加者の方々との意見交換を行う場を設けるために、研究成果報告会を開催いたしますので、御案内申し上げます。

日 時 平成23年3月17日(木)10:00-15:30 (9:40 受付開始・開場)
会 場 日経カンファレンスルーム 
東京都千代田区大手町一丁目3番7号日経ビル6階
(※3階日経ホールとお間違いないよう御注意ください。) 
東京メトロ ◆千代田線 「大手町駅」中央改札より徒歩約4分
 ◆丸ノ内線 「大手町駅」鎌倉橋方面改札より徒歩約5分
 ◆半蔵門線 「大手町駅」大手町方面改札より徒歩約5分
 ◆東西線 「竹橋駅」4番出口より徒歩約2分
   「大手町駅」中央改札より徒歩約9分
都営地下鉄◆三田線 「大手町駅」大手町方面改札より徒歩約6分
参加費 無料
定 員 各報告ごと150名 (先着順)
プログラム

>>報告概要・報告者紹介

10:00 開会・主催者挨拶
10:05-11:10 『知的財産紛争仲裁の利用における課題とその克服』
小川 和茂 特別研究員
11:10-12:15 『オープンソース・ソフトウェア・ライセンスにおけるソフトウェア特許と商標の扱いに関する研究』
八田 真行 特別研究員
12:15-13:20 休憩
13:20-14:25 『異なる産業財産権による多面的保護に関する相乗効果の経済分析』
土橋 俊寛 特別研究員
14:25-15:30 特許権侵害訴訟のパネルデータ分析
—知財高裁法施行による侵害認定の変化に関する定量的分析—

柚木 孝裕 特別研究員
15:40-16:45 諸般の事情により中止させていただきます。
日本・インド間における知的財産制度の運用における相違点に関する研究
樋口 壮人 特別研究員
15:30 閉会

※各報告は、発表50分、質疑応答10分、指導官講評5分の予定です。

申込方法 受付終了いたしました。
申込締切り 平成23年3月16日(水)
※各報告ごとに定員に達し次第受付を締め切り、以降のお申込みはキャンセル待ちとさせていただきます。
問合せ先 (財)知的財産研究所 岩井(いわい)
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階
Tel:03-5281-5672;   Fax:03-5281-5676;

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『知的財産紛争仲裁の利用における課題とその克服』
小川 和茂 特別研究員
【報告概要】

産業財産権に関する紛争の解決手続として仲裁を利用することが当事者にとってより魅力的なものと映り、その利用件数が増加するような要件を探求することが、この研究の目的である。あわせて、産業財産権紛争の解決に携わる関係者(代理人、仲裁人、仲裁機関など)にどのような能力が求められるのかについて明らかにすることも目的としている。この報告では、これまでに提示されてきた仲裁利用促進策とその問題点を明らかにし、産業財産権紛争仲裁を始めとして、国際商事仲裁、投資仲裁、及びスポーツ仲裁などの様々な分野における仲裁利用の現状とその特徴、各仲裁機関の規則の比較・分析及び仲裁機関に対するヒアリング等の成果の検討を行い、産業財産権紛争解決制度に対してどのようなニーズが存在しているのかを明らかにし、この研究の目的とした点につき解を与えたいと考えている。

【報告者紹介】

立教大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、上智大学法科大学院助手、立教大学法学部助手、同助教、学習院大学法科大学院科研費研究員を経て、平成22年4月より当研究所特別研究員

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『オープンソース・ソフトウェア・ライセンスにおけるソフトウェア特許と商標の扱いに関する研究』
八田 真行 特別研究員
【報告概要】

Linuxを始めとしたオープンソース・ソフトウェアは、オープンソース・ライセンスの下で自由に利用や改変、再配布が可能とされ、日本でも浸透しつつある。ソフトウェア・ライセンスは基本的に著作権を根拠としたものだが、近年では特許報復条項や商標に関する条項を盛り込み、著作権をてことして著作権以外の産業財産権もコントロールしようとする動きが活発になってきた。加えて最近では、従来、ソフトウェア特許自体を忌避する傾向が強かったオープンソース・コミュニティにおいても、オープンソース向けパテント・プールの形成やオープンなパテント・ライセンスの模索など、戦略的に特許を活用することによって自由な開発を明確に保障しようとする動きも出てきている。そこで、この研究では、ソフトウェア特許に関する最新の研究動向や専門家へのヒアリングを踏まえた上で、オープンソース・ライセンスごとに異なる特許や商標に関する条項の要求内容を精査して比較するとともに、オープンソースにおける非著作権の扱いや様々な事例に関して総合的に整理を行い、それがソフトウェア開発プロジェクトのガバナンスや開発者のインセンティヴにどのような影響を与え得るのかを検討している。

【報告者紹介】

東京大学大学院経済学研究科博士課程満期退学、平成22年4月より当研究所特別研究員

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『異なる産業財産権による多面的保護に関する相乗効果の経済分析』
土橋 俊寛 特別研究員
【報告概要】

商標は、製品の質や機能に関する情報を消費者に伝達する。他方で、特許も、製品や企業に関する情報を消費者に伝達することがあり、情報伝達の手段(シグナル)という特許の活用形態は実際に観察される。しかし、経済学は「特許シグナル」を余り分析の対象としてこなかった。この研究では、一つの製品が異なる産業財産権(商標権と特許権)によって多面的に保護されている状況を取り上げ、商標に加えて、特許シグナルの活用が企業の収益に与える影響を経済学的に分析する。商標によって確立された企業のブランド力、特許発明が製品の質に貢献する程度の違い、産業の違いなどの異なる要因が、企業の収益に対する多面的保護の効果に影響していると考えられる。この研究では、これらの要因を「企業特性」「製品特性」「環境特性」の三つに分類し、それぞれの要因が、特許シグナルによる企業の収益をどのように増加させるのかの仕組みを明らかにした。

【報告者紹介】

一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了 博士(経済学)、平成22年4月より当研究所特別研究員

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『特許権侵害訴訟のパネルデータ分析 
—知財高裁法施行による侵害認定の変化に関する定量的分析—』
柚木 孝裕 特別研究員
【報告概要】

研究目的は、既存の特許権の経済分析で言及に乏しい特許権侵害訴訟に対し、法と経済学からの観点から実証分析を行い、侵害認定に関する定量的評価を試みることである。この研究では、日本で公開情報が入手可能である、終局判決を迎えた特許権侵害訴訟に該当する特許を研究対象とする。分析期間は現行特許法36条5項及び6項、同37条改正がなされた1988年から2010年末の24年間。当該期間でIIPパテントデータベース及び終局判決全文を用いてデータセットを構築し、計量経済分析を行う。具体的な推定モデルは期間別に二つ設定。知財高裁設置法施行前では、被説明変数に関し「特許侵害認定を1」「不認定を0」とする離散選択モデル。知財高裁設置法施行後は、被説明変数に関し「侵害論での認定を1、不認定を0」「無効論に該当を1、該当せずを0」とする二変量プロビットモデルを採用。説明変数は「請求項数」「前方引用件数」「後方引用件数」「特許権経過時間」「訴訟印紙費用」「特許年金」「化学・生物・医薬業種ダミー」「機械業種ダミー」「電気機器業種ダミー」「情報工学業種ダミー」「日本先願ダミー」「日本以外先願ダミー」「個人登録ダミー」を採用。この研究では、知財高裁制度の導入により、特許権侵害を認定した要因の定量的変化が明らかになる予定である。

【報告者紹介】

京都大学大学院経済学研究科博士後期課程在学、前日本学術振興会特別研究員DC(研究従事機関:京都大学経営管理研究部)、平成22年4月より当研究所特別研究員

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※以下の報告は諸般の事情により中止させていただきます。

『日本・インド間における知的財産制度の運用における相違点に関する研究』
樋口 壮人 特別研究員
【報告概要】

日本・インド間の技術移転において、日本は国際的な連携を強化することが求められている。そのためには、日本企業から現地企業への技術移転、日本の大学と現地の大学との共同研究、産学官連携等を推進していく上で問題となる知的財産制度における課題を抽出することが必要となる。また、当事者の考え方の違いを含めた文化的な側面からの検討が重要といえる。知的財産権の取扱いは、制度面での比較研究だけでは十分とはいえず、文化的背景から考察が必要である。そこで経営学の領域における国際的な文化比較の研究として、Hofstedeの研究を取り上げる。さらに、国際競争力の研究では、The World Competitiveness Yearbookを用い、技術移転に関して文化的視点から分析する。日本・インド間における分析により、知的財産制度の運用面における課題やその解決策を提示することが研究の内容である。

【報告者紹介】

東京工業大学大学院イノベーションマネジメント研究科博士後期課程在学、平成22年4月より当研究所特別研究員

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