開催済み 研究成果報告会・セミナー

平成24年5月17日(木)
IIP知財塾 成果報告会

 一般財団法人知的財産研究所におきましては、知的財産活動の現場を踏まえつつ、社会、国家、国際関係といった大所高所から知的財産制度・運用等の在り方について提言できる人材の育成を目指して、平成17年度より、「IIP知財塾」を開講してまいりました。この「IIP知財塾」は、弁護士、弁理士、企業における知財実務家に加え、特許庁審査官・審判官、裁判官の方々に参加いただき、知的財産分野の第一線でご活躍されている学識経験者、有識者等を講師(各テーマの講師はこちら)として、研修会を実施する形式にて活動してまいりました。

 この度、以下の要領で、「IIP知財塾」第5期の1年間の活動成果を公表する運びとなりましたので、ここにご案内申し上げます。
皆様、奮ってご参加ください。

日 時 平成24年5月17日(木)14:00~17:20 (13:30 受付開始)
会 場 TKP東京駅日本橋ビジネスセンター ホール4B
 東京都中央区日本橋1-3-13 日本橋中央ビル4F
 アクセスマップ : http://tkptn.net/access/
東京駅ビジネスセンター』ではなく
東京駅日本橋ビジネスセンター』です。お間違いのないようご注意ください。
  ・東京メトロ 銀座線 / 東西線、都営地下鉄 浅草線 日本橋駅(A5 出口直結)
  ・JR 東京駅(八重洲北口 5分)   
参加費 無料
定 員 60名(先着申込順)
こちらのセミナーは定員に達しました。
プログラム ※1テーマ45分(発表:35分、質疑:10分)
13:30~14:00 受付
14:00~14:10 開会・挨拶
14:10~14:55 (1)実用新案制度の活用に関する一考察
14:55~15:40 (2)差止請求権の在り方について
15:40~15:50 休憩(10分)
15:50~16:35 (3)ソフトウェア特許の権利のあり方について
16:35~17:20 (4)特許権の安定性について

申込期限 こちらのセミナーは定員に達しました。ありがとうございました。
問合せ先

(一財)知的財産研究所
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階

※報告会内容等についてのお問い合わせ   鈴木(すずき)、清水(しみず)
Tel:03-5281-5672; Fax:03-5281-5676;

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(1)実用新案制度の活用に関する一考察
清水 将博 (武智総合法律事務所 弁護士)
服部 博信 (中村合同特許法律事務所 弁理士)
戸次 一夫 (特許庁 特許審査第四部電話通信 審査官 )
政 孝浩 (株式会社ブリヂストン 知的財産本部)
 【概要】

いまだ根強いユーザーニーズが存在する実用新案制度について、制度は存続させた上で、特許制度とは異なる技術保護を求めるニーズに応えられるように、①発明完成の当初、技術的な評価が未定であり、市場動向を見極めつつ権利として活用すべきか否かを評価したいと考える発明・考案、②改良技術及び③実用的に優れた技術に対し、柔軟な保護を図るものとして制度を位置づけ、諸外国の法制を参考にしつつ、実用新案技術評価制度にみられる権利者側への過度の負担等の現行制度が抱える問題点を解決するための試案を提示する。

試案は、オーストラリアの制度を参考に、実用新案技術評価制度に代え、出願後、権利行使前において随時請求可能な、有効性確認審査制度を導入し、有効性を確認する行政処分を経た後に権利行使を可能とすること、及び第三者監視負担に配慮して、実用新案権の設定登録に併せてサーチレポートを公表することを骨子とする。

さらに、本稿では、保護対象、進歩性の基準、訂正の範囲及び料金といった具体的な制度内容についても、上記制度趣旨に沿った提案を行うこととする。

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(2)差止請求権の在り方について
藤島 直己 (RYUKA国際特許事務所 弁理士)
六波羅 久代 (虹の橋法律事務所 弁護士)
川口 真一 (特許庁審判部第9部門(自動制御) 審判官)
河村 真次 (キヤノン株式会社 知的財産法務本部)
【概要】

差止請求権は、その性質上、行使を受けた者の事業に甚大な影響を与えるが、その行使は、客観的な特許権侵害の事実又はそのおそれが存在すれば、原則として認められる。

近年、技術の高度・複雑化、特許権の権利行使主体の多様化などにより、差止請求権の行使を受けるリスクが高まってきているとされる中、一定の場合には差止めが制限可能である仕組みを導入すべきとの指摘がなされている。

本稿では、差止めを制限すべき事案の分析をした上で、民法上の権利濫用法理によれば、諸外国制度やTRIPS協定との整合性を保ちつつ、かつ、特許権の効力や国際競争力に悪影響を及ぼすこともなく、弾力的かつ柔軟に差止めを制限し得るということを前提に、民法上の権利濫用法理が抱える一般規定であるがゆえのデメリットを解消すべく、特許法上、差止めが権利濫用法理により制限され得ることについて規定するとともに、権利濫用に該当する場合を具体的な判断要素を示して例示列挙する立法を提言する。

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(3)ソフトウェア特許の権利のあり方について
栗山 貴行 (弁護士法人北浜法律事務所 弁護士)
津幡 貴生 (特許庁特許審査第四部電話通信 上席審査官 )
野田 武 (ヤフー株式会社 法務本部知的財産部)
福岡 裕貴 (響 国際特許事務所 弁理士)
【概要】

我が国で1997年に公表された「特定技術分野における審査に関する運用指針 第1章 コンピュータ・ソフトウェア関連発明」の運用方針により、コンピュータ・プログラムを記録した記録媒体が、特許の対象となり得ることが明示されてから15年。世界では、IT業界を代表するGoogleが、ソフトウェア特許に関する訴訟から自らを守るために、巨額を投資して、他社を買収、或いは、他社特許を購入し、豊富な特許ポートフォリオを保有する戦略を実行している。

これは、ソフトウェア特許が、イノベーションの妨げを招いているという事の事例であるとの指摘もある。そこで、本報告書では、ソフトウェア業界において、ソフトウェア特許がイノベーションの妨げとなっているという仮説のもと、問題の所在を検討する。

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(4)特許権の安定性について
潮 太朗 (阿部・井窪・片山法律事務所 弁理士)
江崎 裕久 (弁護士(外務省勤務)
正井 純子 (株式会社フジクラ 弁理士)
吉田 直裕 (特許庁 特許審査第三部無機化学 審査官)
【概要】

瑕疵ある特許権の存在は、社会に対して本来必要のないコストを要求するものである。また、特許権者が権利行使をした際に、高い確率で特許権が無効とされる現在の状態は、特許制度自体の信頼を揺るがしかねない。

そこで、瑕疵ある特許権の成立を防止し、一旦成立した瑕疵ある特許権についても速やかに取り消すことにより、瑕疵ある特許権を減らす枠組みを提案する。加えて、権利行使の段階において特許権が無効とされる頻度を減らす仕組みも導入し、全体として特許権の安定性の向上に資する制度を提案する。

具体的には、瑕疵ある特許権の削減を目的とした、①特許付与前の情報提供制度の改善、②審査官による再審査制度の創設と、特許権の安定性の確保を目的とした、③無効事由の見直し、④手続的観点からの無効審判制度の見直し、を骨子とする。

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