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開催済み 研究成果報告会・セミナー

2012年10月19日
知的財産セミナー 特許庁委託 平成24年度特別研究員 中間報告会の御案内

一般財団法人知的財産研究所では、特許庁から委託を受け、我が国の制度ユーザーのニーズに即した国内外の産業財産権制度の構築を推進するために、制度設計・運用の改善に向けた議論や国際的な制度調和に向けた議論を行うための基盤を整備することを目的とする産業財産権研究推進事業を実施しています。その一環として、今後我が国をリードする研究者を特別研究員として1年間採用し、制度調和や制度整備が中期的に必要となる産業財産権制度に関する研究テーマについて研究する機会を提供しています。

今回、研究期間の中間において、5名の研究員のこれまでの研究成果の発表及び参加者の方々との意見交換を行う場を設けるために、次のとおり、中間報告会を開催いたしますので、御案内申し上げます。

日 時 平成24年10月19日(金)11:00-17:10(10:30受付開始)
会 場 一般財団法人知的財産研究所 5階会議室 
東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階
          東京メトロ東西線 竹橋駅(3b出口)より徒歩4分
          東京メトロ半蔵門線、都営新宿線神保町駅より徒歩8-10分
          都営三田線 神保町駅(A9出口)より徒歩3分
参加費 無料
定 員 各報告ごと60名 (先着順)
プログラム

10月3日付でプログラムを一部変更いたしました。

【平成24年10月19日(金) 11:00-17:10】

10:30 受付開始
11:00 開会・主催者挨拶
11:05-12:05 『特許制度を補完する望ましい特許買取り制度の研究』
稲見 裕介 特別研究員
12:05-13:00 休憩
13:00-14:00 『地域ブランド育成における商標法の在り方に関する考察』
井手 李咲 特別研究員
14:00-15:00 『多様化する侵害形態に対応する解決法理の構築に向けた一考察』
露木 美幸 特別研究員
15:00-15:10 休憩
15:10-16:10 『知的財産担保の準拠法に関する調査・研究』
佐藤 育己 特別研究員
16:10-17:10 『国際社会における近代日本の産業財産権政策-パリ条約加盟と日清・日露戦争-』
靏岡 聡史 特別研究員
17:10 閉会

※各報告は、発表45分、質疑応答・指導者講評15分の予定です。

申込方法

受付終了いたしました。

申込締切り 平成24年10月18日(木)
※各報告ごとに定員に達し次第受付を締め切り、以降のお申込みはキャンセル待ちとさせていただきます。
問合せ先 一般財団法人知的財産研究所 金子(かねこ)
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階
Tel:03-5281-5674;   Fax:03-5281-5676;

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『特許制度を補完する望ましい特許買取り制度の研究』
稲見 裕介 特別研究員
【報告概要】

この研究では、特許制度を補完するメカニズムについて考察する。特許制度は一定期間発明者に排他権を与えるため競争を阻害する。したがって、特許制度は社会的に非効率な状態を生む。それにもかかわらず特許制度が存続しているのは、特許制度による発明者の保護がなければ、研究開発は行われないと考えられているからである。そこで、既存の特許制度の仕組みは維持しながら特許制度が生む非効率を解消する仕組みを考えたい。具体的には、特許買取り制度について分析する。考察される特許買取り制度では、政府が特許保有者に対して特許買取り額を提示し、特許保有者が政府の提示額を受け入れれば、政府は提示額を特許保有者に支払い、買い取った特許をパブリック・ドメインに置く。この報告では、望ましい特許買取り制度について考察する。また、特許買取り制度の存在が研究開発行動に及ぼす影響についても議論する。

【報告者紹介】

京都大学大学院経済学研究科博士後期課程学修認定退学、京都大学博士(経済学)。公益財団法人総合研究開発機構を経て、平成24年4月より当研究所特別研究員。

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『地域ブランド育成における商標法の在り方に関する考察』
井手 李咲 特別研究員
【報告概要】

韓国は、米国・欧州とのFTA交渉中、地域ブランドに関わる制度設計の問題に直面した。米欧が異なる制度導入を求めたためである。議論の末、韓国は、米欧両方の求めに応じて、大きく分けて二種類の制度を導入した。これからの日本において、地理的表示に関わる議論は、商工業の側面においても、農水産業の側面においてもさらに大きな問題となるであろう。韓国地理的表示の重畳的な保護について、韓国の学者の間では問題視する議論もある。これらの議論は、日本がこれから直面する可能性の高い貿易自由化を見据えた地域ブランド育成に関する制度設計を考える上で重要な示唆を与えるものである。この報告では、まず日本の地域団体商標概念について、パリ条約、TRIPs協定等の国際条約上の関連概念、韓国法における地理的表示の概念等と比較検討することにより、地域ブランド育成における地域団体商標制度の問題点を明らかにする。次に、これらの問題点に関し、韓国における地理的表示に関する制度設計の背景、理論根拠及び現在の状況等について報告を行う。

【報告者紹介】

青山学院大学大学院法学研究科博士後期課程在籍、当研究所平成23年度特別研究員、平成24年4月より平成24年度特別研究員。

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『多様化する侵害形態に対応する解決法理の構築に向けた一考察』
露木 美幸 特別研究員
【報告概要】

産業財産権の侵害行為としては直接に産業財産権を侵害する行為と産業財産権を直接に侵害してはいないが、その行為により産業財産権侵害を誘発する行為の二つが考えられる。後者の場合、我が国では、特許法101条において、産業財産権侵害準備行為を列挙するという形態により、直接侵害だけではなく間接侵害をも侵害行為とすることにより特許法68条において定める権利を強化している。これは、別の見地からすると、産業財産権を危険にさらす行為を直接侵害行為のみならず間接侵害にまで広く認め、産業財産権者に対する損害回避義務が広く課されているとも捉え得る。しかし、産業財産権の侵害は多種多様な行為態様を示すようになってきていることから、特許法101条のみでは、産業財産権を危険にさらす行為全てに対応できない場面も生じ得る可能性があるといえる。この研究においては、民法の領域で形成されてきた、完全性利益の危険回避法理として我が国の民法の領域で形成されてきた安全配慮義務の法理やドイツ民法の領域で形成されてきたVerkehrspflicht(社会生活上の義務)の法理に流れる思想を適用することによって、産業財産権を危険にさらす行為の抑制を試みることができるかを考察する。

【報告者紹介】

専修大学大学院法学研究科博士後期課程修了、博士(法学)、金沢工業大学大学院工学研究科修士課程在籍、当研究所平成23年度特別研究員、平成24年4月より平成24年度特別研究員。

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『知的財産担保の準拠法に関する調査・研究』
 佐藤 育己 特別研究員
【報告概要】

この研究は、我が国の国際私法上ブランクとなっている知財担保をめぐる準拠法の問題について、2010年に国連国際商取引法委員会(UNCITRAL)が公表した知財に特化した担保制度整備のための立法ガイドである”UNCITRAL Legislative Guide on Secured Transactions: Supplement on Security Rights in Intellectual Property”を素材として、一考察を試みるものである。このSupplementでは、従来、知財一般に関する準拠法として世界的に支持されてきた属地主義に疑義を呈した上で、知財担保の準拠法を、これまでに多くのファイナンスの組成を実現してきた米国法由来の「債務者所在地法」の中に見いだそうとしている。そこで、この研究では、日米両国の担保制度の相違を踏まえた上で、Supplementに示された準拠法選択規則の我が国への導入の是非を考察する。これにより、国境を越えた知財ファイナンスを経済効率性の高い方法で促進する上で不可欠となる制度の在り方を探求する。

【報告者紹介】

神戸大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、平成24年4月より当研究所特別研究員。

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『国際社会における近代日本の産業財産権政策-パリ条約加盟と日清・日露戦争-』
 靏岡 聡史 特別研究員
【報告概要】

明治27(1894)年7月、日本は、いわゆる不平等条約の改正の結果、パリ条約に加盟することになり、いよいよ国際社会の一員となることになった。しかし、その後、日本はどのような過程をたどったのであろうか。この研究では、パリ条約加盟決定から日清・日露戦争を経て、その国際的立場を大きく変化させた日本と、欧米諸国(とりわけ英独)との間で、産業財産権においてどのような問題が生じ、どのような外交交渉が行われていたのかを日英独の史料に基づいて明らかにすることにより、産業財産権の保護をめぐって厳しい競争が行われていた国際社会の中で、日本がどのように国益追求と国際協調との制度調和を図ろうとしていたのかについて明らかにする。この報告では、国内外での史料調査の結果、新たに発見した史料に基づき、主に日英交渉の経緯について報告する。

【報告者紹介】

慶應義塾大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、当研究所平成23年度特別研究員、平成24年4月より平成24年度特別研究員。

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