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開催済み 研究成果報告会・セミナー

平成25年1月30日(水)
知的財産セミナー
特許庁委託 平成24年度招へい研究者 研究成果報告会の御案内

一般財団法人知的財産研究所では、特許庁から委託を受け、我が国の制度ユーザーのニーズに即した国内外の産業財産権制度の構築を推進するために、制度設計・運用の改善に向けた議論や国際的な制度調和に向けた議論を行うための基盤を整備することを目的とする産業財産権研究推進事業を実施しています。その一環として、諸外国から産業財産権分野の研究者を招へいし、制度調和や制度整備が中期的に必要となる産業財産権制度に関する研究テーマについて研究を行わせています。

この度、平成24年7月上旬から招へいしている中国の研究者及び11月下旬から招へいしているドイツの研究者が、それぞれ約7か月、約2.5か月の招へい期間を終えて帰国する予定です。そこで、研究成果の発表及び参加者との意見交換を行う場を設けるために、研究成果報告会を下記のとおり開催いたしますので、御案内申し上げます。

日 時 平成25年1月30日(水) 14:00-17:00 (13:30受付開始)
会 場 一般財団法人知的財産研究所 5階会議室 (地図
東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階
          東京メトロ東西線 竹橋駅(3b出口)より徒歩4分
          東京メトロ半蔵門線、都営新宿線神保町駅より徒歩8-10分
          都営三田線 神保町駅(A9出口)より徒歩3分
参加費 無料
定 員 60名(先着順)
プログラム
13:30 受付開始
14:00 開会・主催者挨拶
14:05~15:35 “A Comparative Study on Court Systems and Mechanisms for Settling Disputes over Intellectual Property in China and Japan
—Establishing Specialized Intellectual Property Courts in China”
『中国と日本における知的財産をめぐる紛争解決のための裁判制度と
その仕組みに関する比較研究
―中国における知的財産専門裁判所の創設』 (仮訳)

YANG Guangming (ヤン・ガンミン:杨 光明)招へい研究者
(※研究者の発表は英語で行い、日本語の逐次通訳が付く予定です。)
15:35~16:00 質疑応答
16:00~16:45 “Liability of Internet Service Provider Related to Trade Mark Infringement in Europe and Japan”
『商標権侵害に係るインターネット・サービス・プロバイダの責任に
関する欧州と日本の比較研究』 (仮訳)

Asako WECHS HATANAKA (畑中麻子)招へい研究者
(※研究者の発表は日本語のみで行う予定です。)
16:45-17:00 質疑応答
17:00 閉会

申込方法

受付終了いたしました。

申込締切り

平成25年1月28日(月)
※定員になり次第締め切らせていただきます。

問合せ先 一般財団法人知的財産研究所 岩井(いわい)
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町三丁目11番地  精興竹橋共同ビル5階
Tel:03-5281-5672;   Fax:03-5281-5676;

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“A Comparative Study on Court Systems and Mechanisms for Settling Disputes over Intellectual Property in China and Japan
—Establishing Specialized Intellectual Property Courts in China”
『中国と日本における知的財産をめぐる紛争解決のための裁判制度と
その仕組みに関する比較研究
―中国における知的財産専門裁判所の創設 』 (仮訳)

YANG Guangming (ヤン・ガンミン:杨 光明)招へい研究者

【Abstract】

Nowadays, the establishment of specialized intellectual property (IP) courts seems a world-wide tendency. From the above perspective, China’s "three-in-one adjudication" mode, i.e., a division set up within courts of general jurisdiction to handle cases involving IP which have been handled by civil, administrative or criminal division respectively, is held no more than a transitional means, while a "specialized court" with fully integrated characteristics seems to be the best choice for reconstruction of China’s IP court system. Under new institutional and strategic circumstances of IP law, China should fully consider features of IP trials and learn more from outside world's valuable and successful experiences. Thus, a comparative study of different IP court modes in Japan and other main countries or regions is necessarily conducive to realize the unity and efficiency of justice. Through the comparison, China should obtain advanced theories and sophisticated laws, which are most beneficial to improvement of her system of adjudication of IP disputes. Of course, while integrating present IP judicial resources, China should pay heed to her own conditions and thus set up specialized courts with Chinese characteristics that have jurisdictions over civil, administrative and criminal cases involving IP so as to push ahead changes and reform of the IP judicial system.

 【概要】 (仮訳)

今日、知的財産専門裁判所の創設は世界的な傾向と思われる。この観点から、これまで民事、行政、刑事の各審判庭でそれぞれ扱われていた知的財産に関する事件を一括して扱う部門を、普通裁判籍を有する裁判所の中に設置する、中国の「三審合一」形態は暫定的な措置でしかなく、完全に統合された特徴を持つ「専門裁判所」は、中国の知的財産裁判所制度の再構築にとって最適な選択のように思われる。知的財産法の新しい制度的かつ戦略的な事情の下で、中国は知的財産に関する事件の審理の特徴を十分検討し、国外の貴重な成功体験からより多くのことを学ぶべきである。したがって、日本や他の主要国・地域における異なる形態の知的財産裁判所の比較研究は、司法の統合と効率性を実現するために必ずや貢献するであろう。この比較を通じて、中国は、その知的財産紛争の審理制度の改善にとって最も有益と思われる先進的な知的財産の理論と洗練された法を獲得すべきである。もちろん、現在の知的財産司法資源を統合する際、中国は、自国の状況を注視し、知的財産に関する民事、行政、刑事事件について管轄を有する、中国の特徴を持った専門裁判所を設置し、知的財産司法制度の変化と改革を推進するようにするべきである。

【略歴】

 西南政法大学卒(経済学・法律学)、中国重慶第一中級人民法院・知識産権審判廷・書記官、判官補、中国重慶・壁山県人民法院・判官補、中国重慶第一中級人民法院・知識産権審判廷・主席判官を経る傍ら、中国西南大学で法学修士、中国西南政法大学で法学博士を取得、中国重慶第五中級人民法院・知識産権審判廷・副長、副院長、知識産権審判廷副長を経て、2011年より、中国重慶第五中級人民法院・知識産権審判廷廷長。

【招へい期間】平成24年7月3日~平成25年2月1日(予定)

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“Liability of Internet Service Provider Related to Trade Mark Infringement in Europe and Japan”
『商標権侵害に係るインターネット・サービス・プロバイダの責任に
関する欧州と日本の比較研究』 (仮訳)

Asako WECHS HATANAKA (畑中麻子)招へい研究者

【Abstract】

Of 53.4% seized counterfeit high brand products in 2011 by the Japanese National Police Agency are from the sales made on the Internet. Nevertheless, unlike the situation in Europe where the adversarial conflicts between the Internet service providers and the high brand trade mark owners are brought in court, Japan seems to have achieved establishing a collaborative partnership between the two in many ways. Yet, such practice in Japan has not been adequately highlighted as a successful model in the world. On the international sphere, the question remains to be solved, as neither the discussions throughout the WIPO standing committee nor the Anti-Counterfeiting Trade Agreement achieved an international consensus in this regard. The issue is therefore left to the national law, despite the ubiquitous nature of the Internet. The ultimate purpose of this research is therefore to find out an appropriate solution with regards the liability of Internet service provider on trade mark infringement through legal comparative study between Europe and Japan. To this end, the following questions shall be answered: to what extent should an Internet service provider carry the burden of policing the use of trade mark on its site? How shall it be legally secured?

 【概要】 (仮訳)

日本の警察当局が2011年に押収した高級ブランド製品模倣品の53.4%がインターネット上で販売されたものである。インターネット・サービス・プロバイダと高級ブランドの商標権者との間の紛争が法廷で争われている欧州における状況と異なり、日本では、この二者間は様々な方法で協調的パートナーシップを構築することに成功しているが、このような日本での運用については、成功モデルとして世界で十分な注意が払われていない。国際社会においてもこの問題は解決が待たれている。なぜなら、WIPOの常設委員会での議論や、模倣品海賊版拡散防止条約において、この点については国際的な合意は得られなかったためである。したがって、インターネットが国境を越えた性質を伴うものであるにもかかわらず、同問題の解決は国内法にゆだねられた。以上を踏まえ、この研究の主目的は、欧州と日本における比較法研究を通じて商標権侵害に係るインターネット・サービス・プロバイダの責任に関して適切な解決方法を見いだすことにある。そのためには、次の諸問題について究明することが課題となる。すなわち、インターネット・サービス・プロバイダはサイト上での商標の使用についてどの程度の監視義務を負うのか、またどのようにしてその注意義務を法的に担保するのか、ということである。

【略歴】

 慶應義塾大学法学部法律学科卒業後、シスコシステムズ(株)に勤務し、2004年から現在に至るまでヨーロッパ各地の知財界で経験を積む。英国・ロンドン大学クイーンマリー校及びフランス・ストラスブール大学CEIPI (Centre for International Intellectual Property Studies)にてLL.M.取得後、パリのベーカー&マッケンジー法律事務所、Fédit-Loriot事務所、また、ジュネーブのWIPO仲裁調停センターに勤務。2009年よりストラスブール大学CEIPI博士課程に在籍の傍ら、ミュンヘンのマックスプランク知的財産法・競争法研究所における研究プロジェクト「Out-of-court Settlement of Dispute in Intellectual Property Law」 に従事。

【招へい期間】平成24年11月29日~平成25年2月9日(予定)

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