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開催済み 研究成果報告会・セミナー

平成26年3月13日(木)
    特許庁委託 産業財産権研究推進事業
    平成25年度特別研究員 研究成果報告会

一般財団法人知的財産研究所では、特許庁から委託を受け、我が国の制度ユーザーのニーズに即した国内外の産業財産権制度の構築を推進するために、制度設計・運用の改善に向けた議論や国際的な制度調和に向けた議論を行う基盤を整備することを目的とする産業財産権研究推進事業を実施しています。その一環として、今後我が国をリードする研究者を特別研究員として1年間採用し、制度調和や制度整備が中期的に必要となる産業財産権制度に関する研究テーマについて研究する機会を提供しています。 

昨年10月に中間報告会を開催し、参加者の方々から貴重なアドバイスをいただきました。この度、6名の特別研究員のその後の研究成果も含め1年間の研究成果の発表及び参加者の方々との意見交換を行う場を設けるたく、次のとおり研究成果報告会を開催いたしますので、御案内申し上げます。ご都合がつきます方は是非ともご参加ください。

日 時 平成26年3月13日(木)10:00-17:45
(9:40受付開始・開場 これ以前には入場できない場合があります。)
会 場 学士会館 2階 202号室
2階フロアマップ:http://www.gakushikaikan.co.jp/banquets/room.html

〒101-8459 東京都千代田区神田錦町3-28
TEL.03-3292-5936
アクセス:http://www.gakushikaikan.co.jp/info/access.html

東京メトロ ◆東西線 「竹橋」駅下車3a出口から徒歩5分
都営地下鉄◆三田線 「神保町」駅下車A9出口徒歩1分
都営新宿線   「神保町」駅下車A9出口徒歩1分
参加費 無料
定 員 報告ごと80名 (先着順)
プログラム
9:40 受付開始
10:00 開会・主催者挨拶
10:05-11:10 『知的財産制度と企業の研究開発』
藤原 綾乃 特別研究員
11:10-12:15 『特許が産業に与える経済効果の計量分析-日本の自動車産業を例に-』
谷口 みゆき 特別研究員
12:15-13:15 休憩(60分)
13:15-14:20 『知的財産権訴訟における国際裁判管轄再考-新たな裁判例解釈の下での予測可能性の確保』
草間 裕子 特別研究員
14:20-15:25 『産業財産権の移転・ライセンスに関する契約の準拠法』
山口 敦子 特別研究員
15:25-15:35 休憩(10分)
15:35-16:40 『国際倒産処理手続における知的財産ライセンスの扱いに関する調査・研究』
佐藤 育己 特別研究員
16:40-17:45 『近代日本の産業財産権と条約改正-外交と内政-』
靏岡 聡史 特別研究員
17:45 閉会

※各報告は、発表50分、質疑応答10分、指導者講評5分の予定です。

申込方法 受付終了いたしました。
申込締切り 平成26年3月11日(火)
※報告ごとに定員に達し次第受付を締め切り、以降のお申込みはキャンセル待ちとさせていただきます。
問合せ先 一般財団法人知的財産研究所 金子(かねこ)
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階
Tel:03-5281-5674;   Fax:03-5281-5676;

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『知的財産制度と企業の研究開発』
藤原 綾乃 特別研究員
【報告概要】

これまで、日本企業の研究開発拠点は国内及び先進国に設置されることが多く、新興国を研究開発拠点として利用する事例は少なかった。しかし、韓国企業は、新興国等の多様な国の拠点・研究者を活用している。今後は、日本企業も新興国に生産・販売拠点のみならず研究開発拠点を置き、現地の研究者を活用する傾向が強まるものと思われる。このように日本企業が新興国との関わり合いを深める場合、以下の二つの大きな問題に直面するものと思われる。第一に、企業間での技術移転や人材の移動に伴う技術流出の問題である。第二に、企業が保有する知的財産権が受入先国において十分に保護されるのか否かといった知的財産権の保護水準に関する問題である。成果報告では、企業の人材移動に伴う技術流出の状況について、特許の書誌情報を用いた分析について報告をする。また、これをもとに、知財制度の整備が進んでいない新興国に進出する際の人材獲得及び技術獲得における経営戦略ついても議論する。

【報告者紹介】

東京大学大学院工学系研究科博士後期課程在籍、平成25年4月より当研究所特別研究員。

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『特許が産業に与える経済効果の計量分析-日本の自動車産業を例に-』
 谷口 みゆき 特別研究員
【報告概要】

「日本企業の特許は事業収益に貢献していないのではないか」という議論がある。この議論に経済学の視点から一考察を投じることが、研究動機である。分析対象として、ハイブリッド技術など、エコ関連での技術革新が多い自動車産業を取り上げた。研究テーマの「特許が自動車産業に与える経済効果」は、具体的には、①生産効率性の改善と②需要の増加を指す。①については、特許が自動車産業全体の生産性向上に繋がっているのかどうかを、生産関数の推計により検証した。特許データとして、OECD iLibraryより、1998-2011年の自動車関連技術の国別のPCT(Patent Cooporation Treaty)出願数を使用した。②については、権利化した技術が新車の需要を増加させているのかどうかを、日本の新車市場の需要関数、及び、ドイツの新車市場の需要関数の推計により検証した。ここでは、国外でも多数の権利化を行う日本企業の特殊性についても議論する。特許データとして、日本国特許庁提供の2003-2010年の有効特許件数、及び、DEPATIS-net(ドイツ特許商標庁)より2009-2011年の特許登録件数を使用した。

【報告者紹介】

慶應義塾大学大学院 経済学研究科 後期博士課程在籍、平成25年4月より当研究所特別研究員。

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『知的財産権訴訟における国際裁判管轄再考-新たな裁判例解釈の下での予測可能性の確保』
草間 裕子 特別研究員
【報告概要】

この報告は、多様化する外国知的財産権の侵害訴訟を我が国の裁判所で審理できるかという、いわゆる国際裁判管轄の問題を対象とし、いかなる訴訟類型であれば我が国における紛争解決が可能であるかを、判例の分析を通して再考することで、紛争解決に係る予測可能性の向上を目指すものである。

裁判例の分析については、まず第一に、知的財産権訴訟とそれ以外の財産関係訴訟における裁判例の判断の傾向に差異があることを指摘し、その理由につき検討を行う。その上で、第二に、国際裁判管轄の判断と準拠法との関係に着目し、審理に外国法が適用されることの影響について比較法的な観点を交えながら考察を加える。なお、外国法の適用については、裁判所が担う外国法調査の手法につき、諸外国の制度設計を参照することで、同時に我が国における外国法調査制度の在り方を探求する。

【報告者紹介】

立教大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、立教大学法学部国際ビジネス法・プログラムコーディネーター、平成25年4月より当研究所特別研究員。

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『産業財産権の移転・ライセンスに関する契約の準拠法』
山口 敦子 特別研究員
【報告概要】

我が国の国際私法の主たる法源である「法の適用に関する通則法」(以下、通則法)7条以下に規定されている法律行為の準拠法ルールは、産業財産権の移転・ライセンスに関する契約(債権行為)にも適用される。すなわち、契約の成立及び効力の問題については、(A)契約当事者が契約の締結時に当該契約の準拠法を選択している場合はそれが準拠法となり(同法7条)、(B)選択が無い場合は同法8条に従い、準拠法が決定される。このうち(B)のルールを、とりわけ契約当事者の権利義務関係が複雑なライセンス契約に適用する際、そのプロセスに不明な点(例えば、「利用許諾を行う」ライセンサー又は「利用義務に基づく利用を行う」ライセンシーのいずれの常居所地法が、通則法8条2項の「特徴的給付を行う当事者の常居所地法」に当たるのか等)があるが、我が国では十分に議論されていない。そこで、この研究及び報告では、上記ルールと類似のルールを有する欧州での議論等から視座を得て、産業財産権のライセンス契約を例に、我が国の契約の準拠法ルール、特に(B)のルールをどのように解釈すべきかということについて、学術的観点から検討する。

【報告者紹介】

関西学院大学大学院法学研究科博士後期課程修了 博士(法学)、大阪経済大学経営学部専任講師、平成25年4月より当研究所特別研究員。

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『国際倒産処理手続における知的財産ライセンスの扱いに関する調査・研究』
 佐藤 育己 特別研究員
【報告概要】

この研究は、我が国に議論の蓄積がほとんどない国際倒産における知的財産に関するライセンスの扱いについて、英米の事例も素材として問題の所在を明らかにし、近時の国連国際商取引法委員会(United Nations Commission on International Trade Law, UNCITRAL)の成果物を手掛かりに、この局面の対抗関係に関して一考察を試みるものである。UNCITRAL担保部会は2010年に、知財を中核とした事業担保のための制度建設の立法指針であるいわゆるIPサプリメントを公表し、倒産時の担保権者との関係での知財ライセンス契約の効力について、国際局面も視野に入れた解決を図っている。また、同倒産部会は、1997年国際倒産モデル法によって倒産手続に関する国際的枠組の整備に着手した後も、2004年・2010年倒産立法ガイドを通して、国際倒産にも対応した倒産実体法の現代化を推し進める等、この課題を取り巻く状況は大きく前進しつつある。そこでこの研究では、UNCITRALの成果物を参考にして今後の国際的な議論の行方を睨みながら、国際倒産における通常実施権当然対抗制度の射程を検討し、並行倒産や抵触法の制度枠組の中でどのように国内ライセンシーの保護が図られ得るのかを考察する。これにより、オープンイノベーションを国際的に加速させる上で必要となる制度の在り方を探求する。

【報告者紹介】

神戸大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(法学)、当研究所平成24年度特別研究員、平成25年4月より当研究所特別研究員。

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『近代日本の産業財産権と条約改正-外交と内政-』
靏岡 聡史 特別研究員
【報告概要】

従来、いわゆる不平等条約の改正交渉の結果、日本は明治32(1899)年にパリ条約に加盟することになったことがしばしば言及されてきたが、近年その外交交渉過程について、明らかにされつつある。 しかし、それらの外交交渉の背後にある内政-産業財産権に関して、日本と欧米諸国とが互いにどのような国内問題を抱えていたのか-については、余り明らかにされてこなかった。

そこで、この研究では、外交と内政との双方向性に着目し、日本と欧米諸国との間に生じた産業財産権をめぐる問題について、当時行われていた、いわゆる不平等条約の条約改正交渉の経過と、近代日本の産業財産権法の制定過程とを絡めつつ検討し、近代日本の産業財産権について外交と内政の両面から検討した。

この報告では、今回新たに発見した国内史料に加えて、海外調査の結果、新たに発見した英独両国の史料を加えて、明治32年前後期までの間に生じた日本と欧米諸国(特に、英独両国)との間の産業財産権をめぐる問題について、条約改正交渉の経過と日本の産業財産権法の制定過程とを絡めながら、その検討結果を報告する。

【報告者紹介】

慶應義塾大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、当研究所平成23、24年度特別研究員、平成25年4月より当研究所特別研究員。

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