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開催済み セミナー・研究成果報告会

平成27年11月5日
特許庁委託 産業財産権研究推進事業 平成27年度特別研究員 中間報告会のご案内

一般財団法人知的財産研究所では、特許庁から委託を受け、我が国の適切な産業財産制度の設計・構築を推進するために、主に将来を担う国内外の研究者を対象として、制度調和や制度整備が中期的に必要となる研究テーマについて研究を行う機会を与える産業財産権研究推進事業を実施しています。その一環として、我が国の若手研究者を当研究所の特別研究員として1年間採用し、主に知的財産制度に関する潜在的な課題についての研究に従事してもらっています。この度、2名の研究員のこれまでの研究成果の発表及び参加者の方々との意見交換を行う場を設けたく、次のとおり、中間報告会を開催いたしますので、御案内申し上げます。ご都合がつきます方は是非ともご参加ください。

日 時 平成27年11月5日(木)10:00-12:05
(9:30受付開始・開場 これ以前には入場できない場合があります。)
会 場 一般財団法人知的財産研究所 会議室 (地図
東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル 5階
          東京メトロ東西線 竹橋駅(3b出口)より徒歩4分
          東京メトロ半蔵門線、都営新宿線神保町駅より徒歩8-10分
          都営三田線 神保町駅(A9出口)より徒歩3分
参加費 無料
定 員 報告ごと60名 (先着順)
プログラム
09:30 受付開始
10:00 開会・主催者挨拶
10:05-11:05 『中国企業の株主構成と知財戦略 ― 特許データを用いた実証分析』
袁 媛 特別研究員
11:05-12:05 『職務発明制度の経済分析 ― 研究開発インセンティブと対価請求訴訟による経済損失の観点から』
村本 顕理 特別研究員
12:05 閉会

※各報告は、発表45分、質疑応答10分・講評5分の予定です。

申込方法

受付終了いたしました。

申込締切り

平成27年11月4日(水)
※報告ごとに定員に達し次第受付を締め切り、以降のお申込みはキャンセル待ちとさせていただきます。

問合せ先 一般財団法人知的財産研究所 金子(かねこ)
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階
Tel:03-5281-5674;   Fax:03-5281-5676;

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『中国企業の株主構成と知財戦略 ― 特許データを用いた実証分析』
  袁 媛 特別研究員
【報告概要】

近年、中国ではイノベーションに対する投資が急増するとともに、特許出願件数が大幅に増加している。しかし、これらのイノベーション活動の活性化が、マクロレベルでの経済成長にはつながっていないと言われている。その原因の一つとして、特許を含めた中国企業のイノベーション活動の質が低いことが考えられる。そこで、本研究は、株主構成の面から、特許データを用い、中国企業のイノベーションの戦略 (特許の量と質) について分析することで、中国企業のイノベーション活動の実態に迫る。

そのために、1998年から2008年までの中国工業企業の財務データベースとSIPO(中国知識産権局)の特許データベースを接続し、中国企業が特許を出願する決定要因を分析した。主な分析結果は以下のとおりである。第一に、その他の企業と比べると、中央国有企業、自国内企業と外国企業の合弁企業が特許を出願する傾向にあるが分かった。第二に、特許を出願した企業のうち、中央国有企業の特許出願件数、登録件数が民営企業より多いことが分かった。第三に、特許を出願した企業のうち、エレクトロニクス部品企業と組み立て企業、自動車の組み立て企業の特許出願、登録が多いが、自動車部品企業の特許出願は見られなかった。第四に、輸出を行う企業の特許出願行動が活発となっており、特に、輸出を行っている中央国有企業の特許出願活動が活発であることが分かった。第五に、規模の大きい企業ほど、また、長期負債比率の高い企業ほど、特許を出願する傾向にあり、出願件数や登録件数も多いことが分かった。

本報告では、分析の前提となる中国企業の構成及び記述統計並びに分析手法と上記の暫定的な結果の詳細について報告をする予定である。

【報告者紹介】

法政大学大学院社会科学研究科博士後期課程修了 博士(経済学)、早稲田大学高等研究所、華東師範大学商学部を経て、平成27年4月より当研究所特別研究員。

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『職務発明制度の経済分析 ― 研究開発インセンティブと対価請求訴訟による経済損失の観点から』
村本 顕理 特別研究員
【報告概要】

本研究では、職務発明制度が経済パフォーマンスに与える影響について経済理論(主に所有権理論)に基づき分析する。所有権理論は、特許権を含む財産権の付与や帰属一般が(例えば、研究開発等への)努力インセンティブへ与える影響を考えるための理論である。特に、本研究では、対価請求訴訟による使用者の経済損失とその予測困難性に着目する。その上で、従業者の発明インセンティブのみならず、会社側のR&D投資インセンティブや、成果報酬契約等の従業者への別のインセンティブ付与の可能性を考慮し、より多角的に研究開発のインセンティブ問題を議論する。さらに、対価請求訴訟の事例分析・実証分析を通じて、使用者の経済損失とその予測困難性等の対価請求訴訟の実状を探る。本研究は、インセンティブの問題と対価請求訴訟による経済損失の問題の両方の観点から、そもそも職務発明制度は必要であるか、必要であるならばどのような制度が望ましいのかを検討するものである。

今回は、対価請求訴訟における経済損失とその予測困難性についての事例分析及びそれらが経済パフォーマンスに与える影響に関する理論分析について、報告を行う。

【報告者紹介】

京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了 博士(経済学)、平成27年4月より当研究所特別研究員。

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