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開催済み セミナー・研究成果報告会

平成28年8月17日
特許庁委託 産業財産権研究推進事業
平成28年度招へい研究者 研究成果報告会の御案内

一般財団法人知的財産研究教育財団、知的財産研究所では、特許庁から委託を受け、我が国の適切な産業財産権制度の設計・構築を推進するために、産業財産権に関する制度調和や制度整備が中期的に必要となる研究テーマについて、主に将来を担う国内外の研究者に研究を行わせ、我が国・諸外国の産業財産権に精通した研究者を輩出することを目的とした産業財産権研究推進事業を推進しています。その一環として、外国から研究者を招へいし、産業財産権に関する制度調和が必要となる研究テーマについて研究する機会を提供しています。

この度、平成28年6月下旬から招へいしているフィンランド・ハンケン・スクール・オブ・エコノミクスの研究者が8月中旬に約1.5か月の招へい期間を終えて帰国する予定です。そこで、研究成果の発表及び参加者との意見交換を行う場を設けるために、研究成果報告会を下記のとおり開催いたしますので、御案内申し上げます。

日 時

平成28年8月17日(水)15:00-17:00 (14:30受付開始)

会 場 一般財団法人知的財産研究教育財団 知的財産研究所 5階会議室 (地図
東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階
          東京メトロ東西線 竹橋駅(3b出口)より徒歩4分
          東京メトロ半蔵門線、都営新宿線神保町駅より徒歩8-10分
          都営三田線 神保町駅(A9出口)より徒歩3分
参加費 無料
定 員 60名(先着順)
プログラム
14:30 受付開始
15:00 開会・主催者挨拶
15:05~16:35 " A Comparative Study of US and Japanese Post-Grant Patent Opposition Systems "
『特許付与後異議申立制度に関する日米比較研究』 (仮訳)

Kelli Lee Larson (ケリー・リー・ラーソン)招へい研究者
(※研究者の発表は英語で行い、日本語の逐次通訳が付く予定です。)
16:35~17:00 質疑応答
17:00 閉会

申込方法 受付終了いたしました。
申込締切り 平成28年8月16日(火)
問合せ先 一般財団法人知的財産研究教育財団 知的財産研究所 金子(かねこ)
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町三丁目11番地  精興竹橋共同ビル5階
Tel:03-5281-5672;   Fax:03-5281-5676;

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“A Comparative Study of US and Japanese Post-Grant Patent Opposition Systems“
『特許付与後異議申立制度に関する日米比較研究』 (仮訳)

Kelli Lee Larson(ケリー・リー・ラーソン)招へい研究者

【Abstract】

A key development that has recently occurred in patent harmonization efforts between the US and Japan has been the introduction of post-grant patent opposition systems. Generally, post-grant patent opposition systems create procedures for third parties to challenge the validity of patent claims without enduring significant time and expense spent in litigation, while also help to enhance the reliability of patents by reviewing potentially defective patents at an early stage thereby helping to stabilize patent rights, increase legal certainty, and promote innovation. The need for such post-grant patent opposition systems is largely based on patent quality concerns prevalent throughout the US and Japanese patent systems, as patent examiners face an increasing amount of patents to examine under restricted budget and time constraints. Such post-grant patent opposition systems are also increasingly important to understand in a globalized world where users of patent systems frequently conduct cross border business and patent transactions.

However, while the common objectives of the US and Japanese post-grant patent opposition systems are relatively the same, the design of the two systems differ. In the United States, through the enactment of the America Invents Act (AIA), the Inter Partes Review (IPR) procedure was introduced on September 16, 2012 allowing anyone to challenge the validity of patent claims based on patents and printed publications after a nine-month eligibility window. In Japan, the Patent Act 2014 Amendment re-introduced a post-grant patent opposition system which came into effect on April 1, 2015 allowing anyone to challenge a patent by writing their opposition within a six-month time period of the patent grant. Accordingly, this study conducts a comparative examination of the recently implemented US and Japanese post-grant patent oppositions systems, highlighting both the substantive and procedural similarities and differences, while critically examining the implications such post-grant patent opposition mechanisms may have for users of each respective patent system.

 【概要】 (仮訳)

日米間の特許制度調和の取組みにおける近年の重要な展開は、特許付与後異議申立制度が導入されたことである。特許付与後異議申立制度は一般に、訴訟に非常に多くの時間と費用をかけずに、第三者が特許クレームの有効性に異議を申立てる手続を創設し、その一方で早い段階で不完全である可能性を有する特許を再審査することにより特許の信頼性を高めるものであり、これにより特許権の安定化、法的確実性の確立、イノベーションの促進をもたらす。このような特許付与後異議申立制度が必要とされるのは、特許が増え続ける中、特許審査官は限られた予算と時間の制約の下で審査を行わなければならず、日米の特許制度では特許の質に対する懸念が広まっているためである。特許制度の利用者が頻繁に国境を越えて事業や特許の取引を行うようなグローバル化した世界では、このような特許付与後異議申立制度を理解することがますます重要になっている。

もっとも、日米の特許付与後異議申立制度の一般的な目的は比較的同じであるが、二つの制度は設計が異なっている。米国では、米国発明法(AIA)の制定により、2012年9月16日に当事者系レビュー(IPR)手続が導入され、誰もが特許付与から9か月後に特許及び刊行物に基づき特許クレームの有効性に異議を申し立てることができるようになった。日本では、2014年の特許法改正により、特許付与後の異議申立制度が再導入され、2015年4月1日に施行され、特許の付与から6か月以内であれば、誰もが文書により特許に異議申立てすることができるようになった。したがって、本研究では、実体及び手続上の類似点や相違点に注目しつつ、このような特許付与後異議申立ての仕組みがそれぞれの特許制度の利用者に与え得る影響を批判的に検証して、最近施行された日米の特許付与後異議申立制度の比較検討を行う。

【略歴】

カナダ・マウント・ロイヤル大学でビジネス系学士。フィンランド・ハンケン・スクール・オブ・エコノミクスにて商法修士、ロンドン大学法学士、現在、ハンケン・スクール・オブ・エコノミクスの博士候補(商法)。

【招へい期間】平成28年6月27日~平成28年8月20日(予定)

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