HOME > IIPの活動について> 調査研究事業> 平成12年度調査研究の概要

平成12年度調査研究の概要

 

【特許庁工業所有権制度問題調査研究】

1. 知的財産紛争の迅速かつ実効性ある解決に向けたADRの整備に関する調査研究

 近年、知的財産に関する紛争が増加しているなか、諸外国ではその紛争解決手段として仲裁制度等の裁判外の紛争処理制度(ADR)が利用されているが、我が国ではその利用が進んでいない。そこで、迅速かつ利用しやすい紛争解決制度の実現に向け、裁判所との連携をふまえつつ、工業所有権仲裁センターや特許庁の判定制度の活用など、知的財産分野における我が国の裁判外紛争処理制度の充実・強化策について検討した。

1万字程度の要約についてはこちらをご覧下さい。(65KB)

▲このページの先頭へ 

2. 知的財産専門サービスにおける能力評価制度に関する調査研究

 情報や知識が大きな付加価値を生み出す「知恵の時代」を迎え、知的財産戦略を強化していくためには知的財産専門サービスの強化が不可欠であるが、我が国では弁理士資格以外に知的財産専門サービスにおける能力評価制度が存在しない。弁理士以外の知的財産に係っている人材の有効活用、新規参入の促進の観点から、既存の能力評価制度の現状、国内ニーズ、海外の能力評価制度の現状を踏まえ、どのような能力評価制度が求められるのかについて調査研究を行った。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(64KB)

▲このページの先頭へ 

3. 新領域(ビジネス方法)関連発明の動向に関する調査研究

 近年、我が国においてビジネス関連発明は大きな注目を浴びている。そのような情勢のなか、ビジネス関連発明に対してどのような取組みがなされているかについて、日米欧の司法、行政、産業界等の動向についての調査研究を行なった。また、広く国内企業にアンケートを実施し、その結果について詳細な分析を行なった。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(62KB)

▲このページの先頭へ 

4. 医療分野における特許保護のあり方に関する調査研究

 近年、生命関連技術の急速な進歩により、遺伝子治療、再生医療などの医療分野における発明が増加している。また、ES細胞、クローン、移植用の臓器など、公序良俗の観点から検討を必要とする出願もなされている。このような状況下、本調査研究では、医師の治療・診断行為と特許権との関連、生命倫理と特許権との関連について、その国内外の現状、問題点、今後の動向をふまえた上で、医療分野における保護のあり方について検討した。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(49KB)

▲このページの先頭へ 

5. インターネットの世界性と商標権の属地性との調整における商標の保護のあり方に関する調査研究

 インターネット上で使用される企業等の標章等は直ちに世界各国で閲覧可能となるため、他国で他人が保有する登録商標等に抵触する危険性が高く、実際に訴訟等に至った事例も多い。こうしたインターネットの特殊性から生じる問題を解決するためにWIPO商標等常設委員会で規則案が起草されているが、同規則案の内容理解・問題点抽出を通じ、インターネット上の標章等のより適切な保護、及び抵触する権利との調和を目指した解決案を探求した。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(53KB)

▲このページの先頭へ 

6. 特許制度が経済に及ぼす影響に関する調査研究

 今後の知的財産政策と企業の知的財産戦略の展開に資することを目的に、特許等の知的財産が個々の企業経営とマクロ経済にどのような効果と影響をもたらしているかを明らかにすべく検討を行った。具体的には、分析手段としての特許経済モデルの開発、米国会計基準の動向を含む知的財産の価値評価手法についての調査と理論の検討、我が国の企業の知的財産活動の活発度を示す特許経済動向指標分析およびベンチャー企業の知的財産活動についての指標分析を行った。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(94KB)

▲このページの先頭へ 

7. 特許庁からの情報発信のあり方に関する調査研究

 現在、特許庁においては、インターネット、紙媒体等のメディアを通じて種々の情報を発信しているが、近時、知的財産の重要性が増す中、これらの情報発信に対する期待もこれまで以上に高まっているところである。このような認識のもと、本調査研究では、特許庁から現在発信している情報及び今後発信すべき情報について、国内企業、弁理士、大学研究者のニーズ調査を行うとともに、主要国特許庁の情報発信の現状及び弁理士事務所のニーズ調査を行った。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(46KB)

▲このページの先頭へ 

8. 不正競争防止法の整備(ドメイン名と商標等との調整)に関する調査研究

 インターネットの利用が急速に進み、企業の経済活動や個人の社会生活に深く関わりを持つことに伴い、インターネットの入り口となるドメイン名の経済的・社会的な価値が増大している。他方で商標等との関係でドメイン名を巡る利害の対立も顕在化してきている。本調査研究では、インターネットの健全な発展を図るとともに、商標等の知的財産を適切に保護するために、現行法制下での各種表示の保護や本問題に関連する国内外の動向を踏まえつつ、我が国におけるドメイン名と商標等との調整に関する実体ルールの整備について検討を行った。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(53KB)

▲このページの先頭へ 

9. バイオテクノロジー分野におけるサーチ手法に関する調査研究

 バイオテクノロジー分野の長大なDNA配列データを有する出願の増大は、既存の審査用検索システムを用いた検索及びデータ管理にかかる負荷を著しく増加させつつある。このような状況に鑑み、塩基配列データの圧縮法を主とした効率的蓄積、圧縮データの状態におけるホモロジーサーチ可能な手法、実機検証による確認評価、また外部の公開データベースの利用を含めたアウトソーシングの可能性について調査を行い、今後の配列データ検索及びデータベースのあり方を検討した。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(73KB)

▲このページの先頭へ 

10. 内外商標法における商標登録要件の解釈及び運用に関する調査研究

 社会通念上一個人に独占させるべきではない商標が、明示的拒絶理由に該当しないために登録されたり、あるいは商標法第4条1項7号(公序良俗違反)や同法3条1項各号を拡大解釈して拒絶するという運用がなされている。このような運用には内外からの疑問もあるため、具体的事例から法解釈・運用の妥当性を検討するとともに、諸外国の運用を調査のうえ、各国の商標登録基準の比較、新拒絶理由の必要性などを検討した。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(48KB)

▲このページの先頭へ 

11. 特許出願手続に係る出願人の権利及び義務に関する調査研究

 諸外国の特許出願手続の中には我が国にはみられない制度があり、それらの制度について調査し制度設計の議論の基礎資料とすることは、我が国の特許出願制度を改善する一助となり得る。そこで本調査研究では、出願人の権利に関する事項として、米国及び英国における仮出願制度の特徴とその運用実態の調査を行った。また出願人の義務に関する事項として、特許出願審査の的確性を担保する上で重要な意義があると考えられる米国の情報開示義務制度の特徴およびその運用実態に関して調査を行った。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(60KB)

▲このページの先頭へ 

12. 知的財産を巡る国際的な紛争に関する調査研究

 経済のグローバル・ネットワーク化が進むに伴い、知的財産を巡る国際的な紛争解決ルールの構築が不可欠になっている。本調査研究は、ハーグ国際私法会議で検討されている「民事及び商事に関する国際裁判管轄権及び外国判決に関する条約」について、2002年初めに予定されている採択に向けて、国際私法及び知的財産権の観点から、現行草案の問題点を整理するとともに、我が国の採るべき対応の方向性について検討した。また、裁判管轄と強い関連のある準拠法の決定についても、その問題点を明らかにし、解決方策について検討を行った。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(92KB)

▲このページの先頭へ 

13. 知的財産保護の将来像に関する調査研究 -著作物の蓄積に関する問題について-

 情報機器のデジタル化やネットワーク化の急速な進展に伴い、著作権を巡り多くの議論が国際的に行われ、我が国においても新しい重要な課題が出現している。とりわけ、複製に関しては、コンピュータ使用に伴う一時的蓄積などにおいて従来の複製の概念を超えるものが出てきている。そこで、本研究では我が国が抱える問題点の中から一時的蓄積に焦点を絞り、我が国と欧米における考え方を検討し、我が国における一時的複製について論点を抽出した。

1万字程度の要約については、こちらをご覧下さい。(54KB)

▲このページの先頭へ 

【特許庁委託工業所有権研究推進事業】

14. ドメインネームの不正使用を防止するための立法論
李 哲松
(財)知的財産研究所 平成12年度招聘研究員
韓国・漢陽大學校法科大學教授

 電子商取引の繁栄に伴ない、ドメインネームが電子取引上の自己表示手段としての価値が高くなる内、他人の著名な商標、名称を自分のドメインネームと先行登録して他人の信用にただ乗りする又はドメインネーム自体を商売の対象にする不公正な例が増えている。このような行為の規制の必要性にはコンセンサスが形成されているものの、現在の法律を持っては規制範囲が極狭い。この論文ではドメインネームの不当使用の反規範性を論証し、立法論として、ドメインネームの特性を勘案した合理的な規制方案を提示している。

▲このページの先頭へ 

15. バイオテクノロジー発明の特許性に関する比較研究
張 暁都
(財)知的財産研究所 平成12年度招聘研究員
中国社会科学院 研究生院法学系 博士生

 この報告書は、主として、バイオテクノロジー発明の特許性に関して、その問題の淵源および展開について考察するものである。まず、バイオテクノロジー発明領域における特許保護対象、有用性要件、新規性要件および進歩性要件について検討し、さらに、バイオテクノロジー発明の特許性判断における日米欧の対応を分析し、中国におけるバイオテクノロジー発明の法的保護について若干の提案を試みる。

▲このページの先頭へ 

16. インターネットにおける発明・著作物の頒布と使用
ハワード・C・アナウォルト
(財)知的財産研究所 平成12年度招聘研究員
米国・サンタクララ大学教授

 コンピュータ・ネットワークの進展とともに、無形の情報としてネットワークを流れる知的財産の法的地位をどのように考えるべきか、権利者側の利益保護と使用者側の利便性への要求を法的にどのように考えるべきか、インターネット環境下における知的財産を巡る法律問題には国境の壁を越えた複雑な諸要素が絡む。本報告書では、法律実務家としての実践的視点から、とくに特許権、著作権に関連した仮想事例をもとに、具体的法律問題の提示とその法的対応における問題点の指摘、さらに将来的な課題について考察している。

▲このページの先頭へ 

17. EUと日本における特許製品及び商標商品の並行輸入に関する調査研究 -経済理論を用いた分析を中心にして
ペーター・ガネア
(財)知的財産研究所 平成12年度招聘研究員
ドイツ・マックスプランク研究所 研究員 博士

 本報告書は、ミクロ経済学の観点から、特許権または商標権が特許製品、商標商品の並行輸入を阻む手段として用いられるべきか否かについて論じたもので、とくに、日本及びEUにおける最新の法的動向に目を向けながら、激しい価格競争の結果として生じる静態的効率性と品質競争及び技術進歩の結果として生ずる動態的効率性との対立について分析し、並行輸入が市場の不完全性のために行なわれているということを論証した上で、市場の不完全性を完全なものに近づけていくにはどのような方策を講じるべきかについてユニークな考察を行っている。

▲このページの先頭へ 

18. ブランド管理と法の規制 -「コーポレートブランド経営」の法律学-
小塚 荘一郎
(財)知的財産研究所 平成12年度在外派遣研究員
上智大学 法学部 助教授

 本報告書は、商標等のライセンスに対する法規制の全体像を概観する。商標ライセンスがいかなる要件の下で許容されるかの問題については、各国の商標法においてほぼ帰結が収斂しつつあるが、それに加えて、競争法・契約法・会社法(結合企業間における商標ライセンスの場合)等との関係が論じられる。検討を通じて、知的財産権の中でも商標は、その価値が見る人の主観に依存して定まるという特性を持つことが明らかになる。

▲このページの先頭へ 

19. ビジネス方法特許に関する非自明性の判断基準について
加藤 達夫
(財)知的財産研究所 平成12年度在外派遣研究員

 米国ではState Street Bank事件判決以降、いわゆるビジネス方法特許が話題を呼んでいるが、これまで議論されてきたのは主として特許的確性についての問題であった。本報告書では、米国の過去の判例や米国特許商標庁の公表した資料の分析を通じて、今後問題になると考えられるビジネス方法特許の非自明性の判断基準について、その現状と問題点に関する検討を試みている。

▲このページの先頭へ