知財研フォーラム
知財研フォーラム 2009 Summer Vol.78
2009年8月発行
在庫なし
Contents | |
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巻頭言 |
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中嶋 誠(なかじま まこと) (住友電気工業株式会社顧問 (元特許庁長官)) | |
【特集】 | |
3 | 「新しい特許制度の在り方について」座談会 |
島並 良(しまなみ りょう) 〔神戸大学大学院法学研究 教授〕 中山 一郎(なかやま いちろう) 〔國學院大學法科大学院 教授〕 三嶋 眞弘(みしま まさひろ) 〔あかり特許事務所 所長 弁理士〕 安田 太(やすだ ふとし) 〔特許庁特許審査第一部調整課 審査企画室長〕 飯島 歩(いいじま あゆむ) 〔弁護士法人北浜法律事務所 弁護士 弁理士 ニューヨーク州弁護士〕 |
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日本の特許制度は、明治時代からの長い歴史を有している一方、取り巻く環境の変化から、その
根幹に関わる部分を含めた多くの課題を抱えているように思われます。特許庁では、2009年1月
より、特許庁長官の私的研究会である「特許制度研究会」において、今後の特許制度の在り方につ
いて、原点に立ち返った包括的な検討がなされているところです。 知的財産研究所では、上記特許制度研究会に先立つ2008年2月に、自主調査研究として「新し い特許制度の在り方に関する調査研究委員会」を発足させました。同委員会では、毎回、幅広い分 野の有識者を招いてプレゼンテーションを行っていただいた後に議論を行い、特許制度に対する 様々な観点からの知見を深めてまいりました。 本座談会は、ゲストに弁護士法人北浜法律事務所の飯島歩弁護士を迎え、1年を超える本調査研 究委員会での検討を踏まえた4つのテーマについて議論を行い、まとめとする機会としたものです。 |
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【寄稿】 | |
18 | 欧州におけるソフトウェアとビジネス・モデルの特許保護 |
トビアス・クライマン/フリーデマン・ホアン 〔Reinhard,Skuhra Weise&Partner ドイツ 欧州特許法律事務所〕 | |
ソフトウェアに関連したイノベーションは、携帯電話、カーエレクトロニクス、コンピュータ・ゲームなど、日常生活に浸透している。「人によ って創作され、新規かつ有用な、あらゆるもの」は特許を受けることができるとする米国の特許実務と比較したとき、欧州特許庁(EPO)はより厳格なアプローチを採用し、発明が技術的徴を有することを要求する。本稿では、EPO長官の最近のイニシアティブ、そしてヨーロッパにおけるコンピュータ関連発明に係る判例法を紹介する。 | |
23 | 内部統制を活用した知財部門の役割拡大について |
鳥海 一哉(とりうみ かずや) 〔株式会社クレイン・コーポレーション 専務取締役 公認会計士〕 | |
2008年より導入された「内部統制報告書」の作成と監査の義務化により、上場企業は多くの費用と労力を費やした。しかし、従業員の意識が変わったという企業や、財務報告以外のリスクについてもコントロールしていこうと動き出した企業も少なくない。企業は、内部統制の意義と効果の本質を理解し、知財部門の活躍分野を広げるべきである。 | |
【連載】 | |
29 | 社名変更とブランド管理-2 新しい世代に向けての社名変更とブランドマネジメント |
大塚 三郎(おおつか さぶろう) 〔TOTO株式会社 知的財産部 商標グループ 主幹〕 | |
当社は、2007年5月に創立90周年を迎えたのを機に、社名をコーポレートブランドと同じTOTO株式会社に変更した。社名変更に至った経緯を過去90年に亘る当社の歴史と社名変遷のエピソードを絡めながらご紹介したい。また、「TOTO」は綴りが単純でわかりやすい反面、そのマネジメントについては、苦労することが多く、その一端をご紹介できればと考えている。 | |
33 | 著作権と文学者-7 ベルヌ条約へ向けての動きとユゴー |
園田 暁子(そのだ あきこ) 〔中京大学 国際教養学部 准教授〕 | |
37 第61回ワシントン便り | |
中槇 利明(なかまき としあき) 〔(財)知的財産研究所 ワシントン事務所 所長〕 | |
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