特許庁委託 産業財産権制度調和に係る共同研究調査事業
2019年度派遣研究者 研究成果報告会
知財研では、特許庁委託事業「産業財産権制度調和に係る共同研究調査事業」の一環として、日本の研究者を外国の研究機関に派遣し、産業財産権に関する制度調和が必要となる課題について研究する機会を提供しています。このたび、派遣研究者2か月余のベトナム派遣を終えて帰国する予定です。そこで、研究成果の発表及び参加者との意見交換を行う場を設けるために、研究成果報告会を下記のとおり開催いたしますので、御案内申し上げます。
開催概要
日 時 | 2019年10月3日(木)14:00-15:05(13:30受付開始) |
---|---|
題 目 | アセアン地域における知的財産制度研究のニーズ調査およびアセアン知的財産研究所設立のためのフィーズィビリティースタディー |
報告者 | 田中 義敏 派遣研究者 |
会 場 | 学士会館203号室 |
定 員 | 60名(先着順) |
参加費 | 無料 |
プログラム
13:30 | 受付開始 |
14:00-14:05 | 開会・主催者挨拶 |
14:05-14:55 | 「アセアン地域における知的財産制度研究のニーズ調査およびアセアン知的財産研究所設立のためのフィーズィビリティースタディー」 |
14:55-15:05 | 質疑応答 |
15:05 | 閉会 |
報告概要
ASEAN域内の経済統合が益々勢いを増す中で、ASEAN知的財産協力ワーキンググループAWGIPC も精力的に会合を重ね域内の知的財産の課題解決に取り組んできた。本研究では、ASEAN地域の産業発展を支える知的財産の保護と活用に関し、当該地域が抱える独特の課題に着目し、これらの課題解決に向けて今後推進すべき知的財産研究のニーズ調査を行う。具体的には、知的財産の保護、活用がASEAN地域の産業発展をもたらすために、注目すべき課題をアンケート調査により収集するとともに、その課題解決に必要な研究要素を抽出していく。アンケート調査の結果は数値解析により定量化するとともに、これを踏まえたヒヤリング調査により更なる深掘りを行い、今後遂行すべき知的財産研究のテーマを設定していく。これらの調査結果は、ASEAN地域における更なる意識向上と知的財産政策の基礎資料として活用される。さらに、ASEAN地域における知的財産研究ニーズの調査分析の過程で得られた知見を踏まえて知的財産研究所設立の大まかな構想を描いてみた。本研究に基づくASEAN地域の研究ニーズの調査および知的財産研究所の設立構想という研究成果は、域内の知的財産制度調和を進めていく上での基盤となるものと考える。 |
略歴
田中 義敏(たなか よしとし)氏
東京工業大学大学院原子核工学専攻を修了後、特許庁、科学技術庁、米国UCLA、テトラパック社、東京工業大学と、官産学のそれぞれの分野で10年以上の経験を有し、2002年に本学に着任したのちの知財分野のテーマは、官産学の異なる視点から知的財産を捉えるものであった。最近では、経営学等の社会科学領域での知的財産研究に焦点を当てている。
【派遣先】科学技術省(MOST)ベトナム知的財産研究所(VIPRI)(ハノイ)
【派遣期間】2019年7月21日~9月26日
【共同研究】VIPRI所長 Ta Quang Minh氏