特許庁委託 産業財産権制度調和に係る共同研究調査事業
2021年度派遣研究者 研究成果報告会

知財研では、特許庁委託事業「産業財産権制度調和に係る共同研究調査事業」の一環として、日本の研究者を外国の研究機関に派遣し、産業財産権に関する制度調和が必要となる課題について研究する機会を提供しています。このたび、派遣研究者が約6か月の英国での研究を終えて帰国します。そこで、研究成果の発表及び参加者との意見交換を行う場を設けるために、研究成果報告会を下記のとおり開催いたしますので、御案内申し上げます。

開催概要

日 時 2022年3月9日(水)10:00-11:05
題 目 第二のパンデミックに向けて迅速なワクチンの開発・流通を促進する制度としての調停
報告者 齋藤光理 派遣研究者
会場 Zoomによるオンライン報告会
定員 60名(先着順)
参加費 無料

プログラム

10:00-10:05 開会・主催者挨拶
10:05-10:55 「第二のパンデミックに向けて迅速なワクチンの開発・流通を促進する制度としての調停」
10:55-11:05 質疑応答
11:05 閉会
 

報告概要

 本研究は将来のパンデミックにおけるワクチンの開発・流通を促進する方法としての調停を検討することを目的として行った。本報告では、イギリス、アメリカ、日本において知財調停がどのような役割を果たしてきたのか、COVID-19パンデミックにおける医薬品特許のあり方、そして将来のパンデミックにおいて調停の有効的な活用方法を考察する。
 まず、WIPO仲裁調停センターと各国の機関で行われている知財調停の実務について文献とインタビュー調査に基づき検討を行っていく。その際に調停に加え、訴訟、仲裁、専門家による意見といった紛争解決制度の特徴を示す。
 さらに、現在COVID-19パンデミックとの関係で取り組まれている強制的なアプローチ(強制実施権やTRIPS協定上の保護を一時的に免除する案)や自発的なアプローチ(ワクチンの調達・分配を行うCOVAX、医薬品パテントプール、テクノロージプ―ルのC-TAP)それぞれの動きにも触れながら、COVID-19ワクチンの開発、製造、流通において知的財産制度による課題があるのか、自発的な契約はどの程度重要性なのか、COVID-19ワクチンの供給を阻害している要因とは何か、将来のパンデミックに向けどのような準備を行うべきなのかについて文献とインタビュー調査における成果を報告する。
 最後に、将来に起こりうるパンデミックに備えた知的財産法制度のあり方について検討を行い、自発的な研究開発契約やライセンス契約の重要性を示した上で、調停の利用が効果的であることを示し、結論とする。

略歴

齋藤 光理(さいとう ひかり)氏

神戸大学法学部卒、アバディーン大学法学研究科修士課程修了、神戸大学法学研究科修士課程修了。アバディーン大学法学研究科博士課程、神戸大学法学研究科博士課程に在籍中。

【派遣先】アバディーン大学(英国・アバディーン)

【派遣期間】2021年9月1日~2022年2月27日

【共同研究者】Prof. Roy Andrew Partain

申 込

【注意事項】
本報告会はインターネットを介したライブ配信となります。予期しないインターネット環境の乱れが発生した場合、途中中断の可能性がございます。予めご了承ください。その場合は後日、中断時点から録画配信を検討いたします。
ビデオ会議ツールの設定や接続環境については、事前に設定・確認をお願いいたします。参加者個々の利用環境が異なるため、事務局ではサポートしかねます。
会社のセキュリティ等の関係でビデオ会議ツールを使用できない場合はお手持ちのスマートフォンやタブレットをご利用下さい。
本報告会の録音・録画、画面のスクリーンショット、資料の二次利用はご遠慮ください。
上記をご確認いただいたうえ、参加申込フォームに必要事項を入力の上、送信してください。

申込フォームに必要事項を入力の上、送信してください。
申込フォーム

【申込締切り】2022年3月8日(火)

【申込後の流れ】
1.参加URLの送付 3月2日(水)以降、開催前までにお送りします。
2.資料データの送付 3月7日(月)以降、開催前までにお送りします。

【問い合わせ先】
 一般財団法人知的財産研究教育財団 森田、石本
 〒101-0054 東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階
 Tel:03-5281-5674  Fax:03-5281-5676
 E-mail:fellow22s@fdn-ip.or.jp


Top