特許庁委託 産業財産権制度調和に係る共同研究調査事業
2022年度招へい研究者 研究成果報告会

知財研では、特許庁委託事業「産業財産権制度調和に係る共同研究調査事業」の一環として、外国から研究者を招へいし、産業財産権に関する制度調和が必要となる課題について研究する機会を提供しています。このたび、独国出身の研究者が約1か月の招へい期間を終えて帰国する予定です。そこで、研究成果の発表及び参加者との意見交換を行う場を設けるために、研究成果報告会を下記のとおり開催いたしますので、御案内申し上げます。

開催概要

日 時 2023年2月2日(木)10:25-12:00
題 目 “Open Innovation and Compulsory Access Regimes to Technology - an Analysis in the Light of the Pandemic”
『オープンイノベーションと技術に対する強制アクセス制度:パンデミックに照らした分析』
(※発表は英語で行い、日本語の逐次通訳が付きます。)
報告者 Martin STIERLE(マーティン・シュティアレ) 招へい研究者
会 場 Zoomによるオンライン報告会
定 員 60名(先着順)
参加費 無料

プログラム

10:25 開会・主催者挨拶
10:30-11:40 “Open Innovation and Compulsory Access Regimes to Technology - an Analysis in the Light of the Pandemic”
11:40-12:00 質疑応答
12:00 閉会

報告概要

The planned project will critically examine the exclusivity paradigm of patent law against the background of the COVID-19 pandemic. It will proceed based on two research questions: Firstly, it will investigate whether the current legal framework in Japan, Germany and Europe provides beneficial structures to enable open innovation models. It will analyze the motivation to join or refuse Open Innovation declarations. It will examine potential measures to increase incentives to implement such models. Secondly, the project will compare the potential restrictions on exclusivity in the different jurisdictions and analyze whether these legal regimes are sufficient. It will focus on government use provisions, compulsory licensing, and exceptions to the right to injunctive relief due to considerations of public interest. The project will use the comparative legal and legal economic methods. It will benefit inter alia from interviews and discussions with various stakeholders. The project aims at a proper design of the legal framework to ensure that societiesreceive the best possible supply of needed innovations in pandemics and comparable future situations.
(仮訳)
本プロジェクトでは、COVID-19パンデミックを背景に特許法の独占的パラダイムの批判的検証を行う。これを以下の二つの研究課題に基づいて進める。
第一に、日本、ドイツ及び欧州において現行の法的枠組みがオープンイノベーションモデルを可能にするのに役立つ体制を提供しているかどうかを調査する。ここではオープンイノベーション宣言に参加又は拒絶する動機を分析する。また、そのようなモデルを実施するインセンティブを高める可能性のある措置を検証する。
第二に、本プロジェクトでは、異なる管轄において独占権に対して存在しうる制限を比較し、これらの法体制が十分かどうかを分析する。公益を配慮した政府使用規定、強制使用許諾、差止請求権に対する例外に重点を置く。
本プロジェクトでは、比較法的及び法経済的方法を用いる。とりわけ様々な利害関係者との面談及び議論から恩恵を受ける。本プロジェクトでは、パンデミックの状況や今後の同様の状況において、社会が必要なイノベーションを可能な限り確実に与えられるようにするための法的枠組みの適切な適用及び設計を目指す。

略歴

Martin STIERLE(マーティン・スティアレ)氏

ルクセンブルク大学准教授

【招へい期間】2023年1月4日~2023年2月4日

申込

参加申込フォームに必要事項を入力の上、送信して下さい。

【申込締切り】2023年2月1日(水)

【申込後の流れ】
1.参加URLの送付 1月26日(木)以降、開催前までにお送りします。
2.資料データの送付 2月1日(水)以降、開催前までにお送りします。

【問い合わせ先】
 一般財団法人知的財産研究教育財団 森田、石本
 〒101-0054 東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル5階
 Tel:03-5281-5674  Fax:03-5281-5676
 E-mail:fellow22s@fdn-ip.or.jp


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