知財研セミナー
「欧州・ドイツの知的財産制度を踏まえた実務アドバイス、及び知的財産権の活用戦略」
一般財団法人知的財産研究教育財団では、国内外の知財情勢に精通している方をお招きし、知的財産に係る制度運用の動向や注目判決等を皆様にご紹介する活動を行っております。このたび、ドイツ・ミュンヘンの国際特許法律事務所 isarpatent(イザールパテント)から欧州・ドイツ弁理士であるNino Maria Bratovic(ニノ・ブラトビッチ)氏とTobias Rossteuscher(トビアス・ロストイシャー)氏をお招きし、「
」と題して、ご講演をいただくことになりましたので、ご案内いたします。 皆様、奮ってご参加ください。開催概要
日 時 | 2019年11月7日(木)15:00-17:00 (14:30受付開始) | ||
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講 演 |
「欧州・ドイツの知的財産制度を踏まえた実務アドバイス、及び知的財産権の活用戦略」 講師:Nino Maria Bratovic(ニノ・ブラトビッチ)氏 Tobias Rossteuscher(トビアス・ロストイシャー)氏 |
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会 場 | 一般財団法人知的財産研究教育財団 知的財産研究所 会議室 (アクセス)
【住所】 | ||
定 員 | 30名 (先着順) | 参加費 | 賛助会員:4,000円 一般:8,000円 (知的財産研究所の賛助会員制度) 知的財産管理技能士会会員:6,400円 |
概要
技術先進国である日本に於いて、新たなマーケット確保の為、グローバルな営業展開をはかる企業は増加傾向にあり、海外市場の重要性は益々高まっています。特に日本と欧州連合との間では、2019年2月より新たな経済連携協定(EPA)が発効し、世界の国内総生産(GDP)のおよそ3分の1を擁す貿易圏が誕生しています。海外展開は多くの企業にとってビジネスチャンスであるのと同時に、情報不足などから生じる様々な問題に直面する蓋然性が高いのも現実です。その中でも特に知的財産に関しては、適切な対策を講じていない場合には、技術流出や権利侵害などの被害を受けやすく、そのことによって生じた費用によって、限られた経営資源が大きく圧迫されてしまう事態にもなりかねなません。こうした不測の事態に備える為にも、市場ターゲット国における知的財産制度を含め、情報を正確に収集し、知財リスクを事前に把握するなど、出来る限りの事前準備が求められます。
グローバル企業・特許事務所にて求められる幅広い情報をお伝えすべく、今回、欧州・ドイツ知的財産に関する3部構成のセミナーを開催致します。まず第1部では、欧州・ドイツ特許出願に関して知っておくべき手続・制度・費用等を分かりやすく解説致します。また基本的な特許制度概要の他、より広く強い特許を取得する為の実務アドバイス、欧州・ドイツでの知的財産権利化に際して特に注意しておくべき点を説明いたします。第2部では、知的財産権を「剣」と「盾」の両方の武器とする活用戦略を解説し、強い特許を取得する為には、特許権の取得を最終目的にするのではなく、その活用にも目を向ける必要がある点を説明いたします。第3部では、欧州での最新知財ニュースをご紹介致します。
当日は皆様からのご質問にも喜んでお答えします。奮ってご参加ください。
プログラム
第1部 「欧州・ドイツ特許制度概要・実務アドバイス」 講師 Dr. トビアス・ロストイシャー、欧州・ドイツ弁理士
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第2部 「知的財産権の活用戦略: 競争力を高める為の武器としての特許」 講師 Dr. ニノ・ブラトビッチ、欧州・ドイツ弁理士、パートナー 知的財産権には、「排他的独占性」という特徴があります。これは、知的財産の権利者だけがその知的財産を利用することができ、権利者は、自らの許諾を得ないでその知的財産を利用する第3者を排除することができるという権利です。その為、多くの場合において、特許権の「剣」としての活用法のみが注目されがちです。それでは、自社の知的財産を守る為の「盾」は、どのようにして手に入れることが出来るのでしょうか。第2部では、知的財産権を「剣」と「盾」の両方の武器とする活用戦略を解説し、強い特許を取得する為には、特許権の取得を最終目的にするのではなく、その活用にも目を向ける必要がある点を説明いたします。 |
第3部 「欧州の知財最新ニュース」 講師 Dr. トビアス・ロストイシャー、欧州・ドイツ弁理士
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(※日本語の逐次通訳が付く予定です。) |
略歴
Dr. Nino Maria Bratovic(ニノ・ブラトビッチ)
物理学博士
欧州・ドイツ弁理士
isarpatent(イザールパテント)、パートナー
専門技術分野は、ロボット工学、高エネルギー工学、プラズマ物理学、溶接技術、医療技術、コンピュータ利用発明、人工知能(AI)。2011年より知的財産業務に従事し、ドイツ・欧州弁理士として、ドイツ、欧州、及び国際特許の出願・権利化手続、異議申立、審判手続、特許侵害訴訟、調査書・鑑定書作成など様々な業務において世界各国の企業代理人をつとめる。2018年より国際特許法律事務所イザールパテント(ドイツ・ミュンヘン)のパートナーに就任。
ミュンヘン工科大学での博士課程では、国立研究開発法人理化学研究所、並びに東京大学へ留学するなど、日本での滞在経験もあり、日本の言語、伝統文化や歴史にとても関心が深い。
Dr. Tobias Rossteuscher(トビアス・ロストイシャー)
化学博士
欧州・ドイツ弁理士
isarpatent(イザールパテント)
専門技術分野は、無機化学、有機化学、物理化学、工業化学、高分子化学、生化学、環境化学、分析化学。2009年より日本、及び、ドイツの特許事務所にて知的財産業務に従事する。ドイツ・欧州弁理士として、出願・権利化手続、異議申立、審判手続、特許侵害訴訟、調査書・鑑定書作成など様々な業務において世界各国の企業代理人をつとめる。ミュンヘン工科大学での博士課程では、東京大学大学院工学研究科応用化学研究室へ留学。この日本での長期滞在経験を活かし、2017年よりイザールパテント日本部門の一員として年1・2度訪日出張し、日本のクライアントの相談窓口としても活躍する。又、国際学会、企業、行政機関や国立大学などにおけるセミナー講演者としての経験も豊富。現在も日本語を勉強中。