日中共同研究事業 平成25年度 第一回会議(北京)
研究者会議(11月18日)
第一回研究者会議では、本共同研究を開始するに当たり、研究テーマを選定する前提として、日中両国のこれまでの知的財産戦略について振り返るため、参加した日中双方の研究者より発表が行われました。
中国側の研究者からは、まず、中南財経政法大学の呉漢東教授より、これまでの中国の知財戦略実施についての評価等に関する発表があり、次いで、中国社会科学院の李明徳教授より、中国の知財戦略の実施における諸問題について紹介がありました。日本側の研究者からは、まず、中山一郎教授より、日本の知的財産推進計画、知財戦略本部を中心とした知的財産戦略について紹介があり、次いで、大森陽一専務理事より、知的財産制度の抱える問題点についての見解に関する発表がありました。
続いて行われた全体討議の中では、中国が抱える知的財産に関する課題は、日本を始めとする諸外国の問題と共通する点があること、そして基礎的な知的財産制度の研究は、現実的な課題の検討にもつながるという点を、出席した研究者で共有し、平成25年度の共同研究では、両国の知的財産戦略の比較研究をメインテーマとし、具体的な制度・運用に関する研究も併せて行うことを参加者で確認しました。