日中共同研究事業 令和2年度 第一回会議
2020年7月18日、19日、当研究所は、「令和2年度知的財産保護包括協力推進事業」(特許庁委託)の一環として、本事業の共同研究機関のうちの1つである中南財経政法大学知識産権研究センターの協力を得て、第一回の会議を開催しました。
ワークショップ(7月18日)
今回のワークショップでは、本年度のテーマに関連する「電子商取引における知財の保護と司法実務」をテーマに掲げ、中国側からは 薜軍 教授・副院長(北京大学法学院)、 秦建氏(アリババクラウド法律総顧問、アリババイノベーション業務法律総顧問)、 秦元明 法官(最高人民法院第三民事法廷)、 劉軍華 法官(上海市高級人民法院知識産権法廷)、日本側からは 林秀弥 教授(名古屋大学)、足立昌聡弁護士(インハウスハブ法律事務所)によるご講演をいただき、質疑応答・意見交換を行いました。
研究者会議(7月19日)
令和2年度事業の第一回目の会議では、日中の研究者により、自ら担当する研究テーマに関する見解が発表され、意見交換が行われ、本年度の研究の意識共有が図られました。
テーマ1 知的財産権の損害賠償制度に関する研究
呉 漢東 教授(中南財経政法大学)
「知的財産にかかる懲罰的賠償の私法基礎と司法適用」
管 育鷹 教授(中国社会科学院)
「知的財産権侵害の懲罰的賠償の適用問題」
張 鵬 助理研究員(中国社会科学院)
「商標権侵害による損害賠償額の計算に係る現状及び展望」
田村 善之 教授(東京大)
「日本の知的財産権侵害に対する損害賠償額の算定の現況と課題」
中山 一郎 教授(北海道大学)
「侵害プレミアムを考慮した相当実施料額をどのように算定するか」
テーマ2 電子商取引における商標保護の在り方に関する比較研究
李 明徳 教授(中国社会科学院)
「電子商取引における商標保護」
彭 学龍 教授(中南財経政法大学)
「商標侵害に係るプラットフォーム責任規則についての研究― 受動的責任免除から自発的管理へ」
顧 昕 副研究員(CNIPA知識産権発展センター)
「中国ネットワークサービスプロバイダの商標権間接侵害の責任について -「通知-削除」規定の適用範囲の縮小に伴う制度改革の転機 」
潮海 久雄 教授(筑波大学)
「電子商取引における商標権侵害の責任主体」
金子 敏哉 准教授(明治大学)
「メタタグ・検索連動型広告における商標の使用」